敏感の彼方に

HSPエンジニアがお送りする、前のめりブローグ

HSPの結婚生活♂成功物語|敏感な人の注意点&鈍感パートナーの注意点

 

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自称「カジメン」なボクが家事に積極的な理由を、「生い立ち」「性格・気質」「環境」の観点から自己分析してみたことがありますが、今回は、HSP の観点で結婚生活全体を考えてみたいと思います。

HSP とは、病名のことではなく、感受性が生まれつき強く、ちょっとした環境の変化や他人の気持ちにとても敏感なため、五感の強い刺激や他人とのコミュニケーションに圧倒され、すぐに疲れてしまうタイプの人を表す心理学用語です。

 

HSPの恋愛 → 結婚 → 家事・育児の経緯

ボクが結婚して今に至るのは、まったくの偶然でしかないと思っています。たまたま出会い、たまたま付き合うことになり、気が合いそうだから長い時間をともに過ごし、気が合うから一緒に齢を重ねる誓いを立てました。

 

そこまでは良いのですが、いざ結婚となると、それまでは基本的に別々の人生を歩んできた2人が一緒に生活するわけですからね。当然、もめることも多々あります。

 

おまけに子どもが生まれようものなら、夫婦の絆なんて、嵐の中の「クモの糸」みたいなもんです。大風に揺さぶられ、グチャグチャになったりこんがらがったり、実に頼りないものです。とは言え、見た目以上に頑丈なので、意外と簡単には切れません (^_-)-☆

 

そんな「クモの糸」をより頑丈なものとするには、互いの内面の理解や相手への思いやり、そして何より、家事・育児への互いの協力が不可欠なわけです。そこで、HSP としての経験から、結婚生活を成功に導くコツと、パートナー(非HSP)が注意すべき点をまとめます。男女のどちらが HSP でも、当てはまる話です。

 

 

 

共感力を活かす

HSP の最大の特徴と言えるのが、他人の体調や感情を必要以上に感じ取ってしまう資質です。怒っている人に接すると自分もイライラしてきたり、風邪の人に出会うと自分も悪寒を感じたり、相手が妊娠したら自分もツワリを感じてしまったりと、変に共感してしまうのです。

 

これは、HSP 本人には結構きついことですが、結婚生活の中では、相手の気持ちに高い確率で寄り添えるため、かなり高く評価してもらえると思います。相手が男性であれ女性であれ、一緒に過ごしていて気持ちいいのは、やはり自分の気持ちをある程度察してくれる人でしょうからね。

 

HSP の共感力こそが、結婚生活を豊かにする最大の武器になります。

 

【非HSPなパートナーへのアドバイス】
HSPさんと結婚できて、おめでとうございます! 以下にも書くように、HSP は細かな点にも目が届きますし、高い共感力を持っていますので、結構な確率で寄り添ってもらえるはずです。ただし、それに慣れきってしまわないように注意しましょう。HSPは、あなたを映す鏡です。あなたが鈍感になり過ぎると、HSPの心はますます疲れてしまいます。HSP は、あなたからの共感も待っているのです。

 

優柔不断を活かす

HSP は、先々のことを必要以上に考えてしまい、なかなか決断しません。将来の変化に素早く対応するための生物的特性と言われています。

 

一方で、以下のようなメリットもあります。

  • 思考力・想像力に富む
  • 慎重な対応でリスクを回避できる
  • 情報収集力に優れる

 

結婚生活では、親戚やご近所、友人・知人との付き合いもありますし、子どもが生まれれば、病気やイジメなど、深く考えて対処すべき事態が多発します。このような事態に対して、HSP の思考力や情報収集力は大きな力となりますし、低リスクで安定した生活を構築できます。拙速な意見や行動に対してストップをかけるのも HSP の役目です。

 

【非HSPなパートナーへのアドバイス】
ボクもそうなんですが、HSP はとにかく、行動が遅い(!)です。HSP は、あなたの鈍感力に背中を押してもらいたいと思っている場面が意外に結構あります。

 

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模倣力を活かす

気が付いたら、他人の仕草やクセを真似していることがよくあります。HSP は一般的に、人の言動を真似するのが得意と言われています。このことは、家事や育児にかなり役立ちます。

 

ボクは昔から、父母がこなす家事の様子を見るだけで、自分もだいたい出来るようになりました。口頭であれこれ説明されるよりも、目で確認できれば十分なわけです。「百聞は一見に如かず」を地で行く人間です。

 

男性の多くは、家事・育児のあれこれを口頭で指示・注意されるのがイヤなんだと思いますが、ボクは HSP のおかげか、ツマがやっている通りに見よう見まねで家事・育児をこなすことができます。これ、仕事でも結構役に立っています。

 

【非HSPなパートナーへのアドバイス】
HSP にアレコレと細かな指示を出すのはやめましょう。指示を出すころには、すでに観察を終えていますので、口頭での指示はほぼ不要と考えて OK です。ただし、HSP の観察眼に頼り過ぎると、ケンカになります。相手の HSP の度合いにも依りますが、気付いてなさそうなことは、手短に口頭で伝えましょう。

 

気付きを活かす

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HSP は、気付きたくもないのに、自分の周りの微妙な変化にもすぐに気が付きます。モノが移動していたり、向きが変わっていたり、汚れていたりすると、すぐにピンときます。

 

おまけに、潔癖症な部分も持ち合わせている場合、部屋が散らかっていたり汚れていたりしていては、かなり気になって落ち着きません。

 

ただ、パートナーが鈍感力を誇る LSP(Low Sensitive Person:敏感じゃない人)の場合、自分の気になったことを単刀直入に口に出してしまっては、煙たがられるのがオチです。HSP は、自分が他人より気付き過ぎていることを自覚する必要があります。

 

なので、自分で部屋を片付けた方が良いですし、掃除も自分でやっちゃった方が良いでしょう。これが、角を立てない最善の方法だと思います。相手にも喜んでもらえますしね。

 

【非HSPなパートナーへのアドバイス】
HSP は、信じられないほど色んなことに気付いてしまいます。多少うっとうしく感じても、そんなもんだと思って、聞き流してもらえると嬉しいです。

 

 

 

「助けたい」気持ちを活かす

HSP は基本的に、困っている人がいると助けてあげたくなりますが、これは、困っている「人」を助けたいという気持ち以上に、誰かが困っている「状況」の気持ち悪さから、手を貸してあげたくなるわけです。HSP は、そういう傾向の人が多いと思います。

 

理由はどうあれ、結婚生活(家事や育児)は困ったことだらけですから、そのような状況を放っておけるはずもないでしょう。気の向くまま、パートナーをどんどん助けましょう。

 

【非HSPなパートナーへのアドバイス】
困ったことがあれば、相手にそのことを素直に伝えましょう。おそらく、口頭で伝える前に、相手は、あなたが困っていることを察知しているでしょうが、言葉でしっかりと伝えるのが大切です。「HSP なら気持ちを察して」は、甘えです。

 

「あて」にしてもらう

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ボクがそうなんですが、HSP は、パートナーや子どもたちから、いろいろと頼まれることが多いと思います。「頼まれる」というよりは、「あてにされている」と言った方が当たっているように感じます。

 

頼みやすい雰囲気なのかもしれませんが、それよりも、「1」言われれば「10」分かり、相手の気持ちを汲み取りやすい HSP の性質から、「便利屋」と思われている節があります。ただ、それがイヤなわけでもなく、そう思われるのも甲斐性かなと感じています。「あて」にされるがまま、家事・育児に専念しましょう。

 

【非HSPなパートナーへのアドバイス】
子どもは、楽な方(HSP の親)に近寄りがちです。すべてを話さなくても、自分の気持ちをすくい上げてくれるからです。なので、非HSPなあなたは、残念ながらあまり「あて」にされないかもしれません。 それを前もって理解しておけば、非HSPとしての長所(大胆さ、行動力)を子育てに生かせるようになります。

 

たまに噴火してみる

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HSP は、普段は受け身で「あて」にされるばかりなのですが、あまりに理不尽な頼み事であったり、依存が強すぎたり、アンバランスな現場(たとえば、弱い者いじめ)を見掛けた際などには、瞬間的に噴火して強めに注意したり、あえて熱く語ってみるのも1つの手です。

 

そのギャップは、育児をする上での「重し」の役目になります。「HSP は何でも受け入れてくれる」とパートナーや子どもが勘違いしてしまうのも、それはそれで問題ですからね。

 

【非HSPなパートナーへのアドバイス】
非HSP の立場から見れば、普段は温厚で気軽に「あて」にできるのに、ある時いきなり噴火するわけですから、ちょっと理解できないかもしれませんね。HSP は死火山ではなく休火山なので、たまに噴火することをお忘れなく。

 

人畜無害

HSP のボクは自分のことを、カゲが薄く、空気のような人間だと思っています。普段は静かに、半透明になって亡霊のように家中を彷徨っているだけですが、誰かがボクを「あて」にした時だけ都合よく、カゲが濃く見えて存在に気付くようです。

 

いつもはなるべく人の邪魔にならないように過ごしていますので、特に害はないと思います。人畜無害であることは、害がない反面、影響力もないことになり、少し寂しい気もしますが、そのような中庸の精神も捨てたものではありません。

 

人間に対してはカゲが薄いのですが、逆に動物にはよく見えるようで、飼っている文鳥やカメは、ボクに一番なついています。不思議なものですね。

 

【非HSPなパートナーへのアドバイス】
カゲを踏まないでください・・・。

 

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さいごに

HSP は些細な変化にもすぐ気が付き、相手の気持ちになって考えることができるため、自分が「気付き過ぎ」であることをしっかりと自覚しさえすれば、結婚や家事・育児に結構向いているんじゃないでしょうか。HSP は割りと繊細なので、人生を振り返ってみると、女性の共感を得られる場面が多かったように思います。

 

ただし、HSP も十人十色です。それぞれの特性には強弱がありますので、上に書いたことが誰にでも当てはまるわけではありません。一番大切なことは、相手のことをしっかりと理解して、思いやりを忘れないことです。それで結婚生活は上手くいきます。

 

5人に1人が HSP と言われていますが、HSP がどのような結婚生活を送っているのか、統計などがあれば面白いんですけどね。結婚対象として意外と人気なんじゃないでしょうか。

 

www.overthesensitivity.com

 

 

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