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塾なし高校受験【実況|その6】国語「古文」の問題はオイシイ得点源!

 

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さてさて、塾なしで偏差値70の公立高校に挑戦する中3のムスメAの学習スケジュールや勉強の様子、学校や模試の成績などを、受験当日まで実況中継しているわけですが、今回は「国語『古文』で高得点を目指す勉強方法」がテーマです。

 

高校受験の古文(古典)

高校受験(公立)の国語では、古文が出題される可能性が高く、都道府県によって、古文単独で出題されたり、現代文との融合問題として出題されたり、登場の仕方はさまざまですが、基本を押さえておけば難なく解けてしまう点は共通しています。

 

ムスメAが目指す偏差値 70 の公立高校の入試問題でも、ストーリーさえ理解できればスイスイと解けてしまう問題がほとんどです。

 

なのにっ!、学校での授業時間はごく限られており、受験対策として重要事項を伝授してくれるわけでもありません。我が家のように塾通いしていなければ誰も教えてくれず、100点満点中の15~20点前後も占めるオイシイ得点源をみすみす逃しかねません。

 

そこで、「古文」を得点源にする学習方法をまとめてみることにしました。

 

音読する

高校受験 塾 通信 偏差値 70

これは、国語の「現代文」や英語の長文読解にも言えることですが、文章の意味を理解する前に、まずはスラスラと読めるようになることが重要です。

 

つっかえつっかえ読んでいては、意味が頭に入ってきませんし、全体の流れ(全体のテーマ)もつかみにくくなります。何より、読むことがイヤになってしまいます。結局、読むことにも意味を理解することにも時間が掛かり、貴重な試験時間を浪費することになります。

 

最初はつっかえますが、いろんな文章を何度も音読しているうちに、少しずつスラスラと読めるようになっていきます。スラスラ読めるようになると、それに比例して、古文を読解する力も徐々についてきます。

 

ストーリー(教訓)を読み取る

高校受験では、ストーリーの中で「教訓」を伝えている古文が比較的多く出題されます。そして、「出来事 ⇒ 教訓」という単純な構成となっている場合が多く、これらのことを頭の片隅に置いておくだけで、理解がスムーズになります。

 

また、古典といえども人間が考えたことに違いはないわけで、「努力を惜しまない」「人をだまさない」「欲張らない」というように、今でも「常識」と言える教訓がたくさん出てきます。この「常識」を身に付けるのに、絵本はもってこいの教材だなぁ! と今になってシミジミと感じています。

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古典の世界も現代も、常識はだいたい共通していますし、仮に現代の常識から外れた教訓を伝える古文があったとして、そんな題材を入試問題に取り上げるとも思えませんから、やはり常識的に物事を考えるクセを普段から身に付けておきたいところです。

 

登場人物を把握する

入試では、登場人物や主語を問う問題もよく出題されます。でも、古文には、「太郎」や「花子」のように分かりやすい人物名は登場しません。ボーっと読んでいては登場人物がはっきりせず、そのせいでストーリーの理解もあいまいになってしまいます。

 

逆に、登場人物をしっかりと把握すれば、主語や目的語がはっきりして、ストーリーも把握できるようになります。古文は主語が省略されていることが多く、それも理解の妨げになります。これに対処するためにも、登場人物(動物も含む)の把握が重要です。

 

そのためには、登場人物を囲みながら読み進める のが一番です。

 

ちなみに、敬語(尊敬語・謙譲語・丁寧語)が得意なら、それらから動作の主体(主語)を見つける方法もありますね。ここでは省略しますが、気になる方は、学校の先生に訊いてみたり、ネットや参考書に当たってみたりしてください。

 

歴史的仮名遣いを理解する

歴史的仮名遣いとは、「におい(匂い・臭い)」を「にほひ」と書くように、昔のひらがなの使い方です。この歴史的仮名遣いを現代の仮名遣いに直す問題も出題されます。

 

歴史的仮名遣いを理解することは、上に書いた「スラスラ読むこと」にも直結しますので、古文を得点源とするには、十分に慣れておく必要があります。

 

歴史的仮名遣いを以下に挙げます。

 

「ぢ」「づ」「む」

現代仮名遣いに直すと、「じ」「ず」「ん」となります。たとえば、「なんぢ ⇒ なんじ(汝)」、「みづから ⇒ みずから(自ら)」、「申さむ ⇒ 申さん」などです。

 

「わ」「ゐ」「う」「ゑ」「を」

現代仮名遣いに直すと、「わ」「い」「う」「え」「お」となります。たとえば、「ゐなか ⇒ いなか(田舎)」、「ゑしゃく ⇒ えしゃく(会釈)」、「をかし ⇒ おかし」などです。

 

「は」「ひ」「ふ」「へ」「ほ」

現代仮名遣いに直すと、「わ」「い」「う」「え」「お」となります。たとえば、「あはれ ⇒ あわれ」、「にほひ ⇒ におい(匂い・臭い)」、「いふ ⇒ いう(言う)」、「いへる ⇒ いえる」、「かほり ⇒ かおり(香り)」などです。

※ 「はべる」のように、語頭の「は・ひ・ふ・へ・ほ」は、そのまま「はべる」です。

 

その他

「てふ ⇒ ちょう(蝶)」「くゎじつ ⇒ かじつ(果実)」「まうす ⇒ もうす(申す)」「うつくしう ⇒ うつくしゅう(美しゅう)」などもありますね。このあたりは、たくさん古文を読めば、自然と読めるようになります。

 

重要古語を理解する

入試問題では、難しい古語には必ず注釈が付きますし、中学では古語を本格的に覚える授業もないため、英単語のように数百~数千も覚える必要はありません。現代の意味と異なるものを中心に、重要と思われる 17 古語を厳選してみました。

  1. あはれ = 「美しい」「趣がある」
  2. あやし = 「いやしい」「不思議だ」
  3. ありがたし = 「めずらしい」「尊い」
  4. いと = 「非常に」「本当に」
  5. いとほし = 「かわいらしい」「みっともない」
  6. いみじ = 「すばらしい」
  7. うつくし = 「かわいい」「いとしい」
  8. かなし = 「いとしい」「かわいい」「心惹かれる」
  9. げに = 「本当に」
  10. こころうし = 「つらい」
  11. すさまじ = 「つまらない」
  12. つきづきし = 「好ましい」
  13. つとめて = 「早朝」
  14. ののしる = 「大声で騒ぐ」「盛んに評判する」
  15. めでたし = 「美しい」「すばらしい」「立派だ」
  16. やがて = 「すぐに」
  17. をかし = 「見事だ」「美しい」

 

「強調」の係り結びを理解する

「ぞ」「なむ」「こそ」は、いずれも「強調」を表す係助詞です。これに対して、過去を表す「けり」、完了を表す「たり」という助動詞が付くケースを、「雪降る」という文で考えてみます。

 

「ぞ」「なむ」は連体形「ける」「たる」で結ぶ

【例1】雪ぞ降りける(過去)

【例2】雪なむ降りける(過去)

【例3】雪ぞ降りたる(完了)

【例4】雪なむ降りたる(完了)

 

「こそ」は已然形「けれ」「たれ」で結ぶ

【例1】雪こそ降りけれ(過去)

【例2】雪こそ降りたれ(完了)

 

「疑問」の係り結びを理解する

「や」「か」は、いずれも「疑問」を表す係助詞です。これに対して、過去を表す「けり」、完了を表す「たり」という助動詞が付くケースを、「雨降る」という文で考えてみます。

 

「や」「か」は連体形「ける」「たる」で結ぶ

【例1】雨や降りける(過去)

【例2」雨か降りける(過去)

【例3】雨や降りたる(完了)

【例4】雨か降りたる(完了)

 

※ 「や」「か」が文末にある場合は、普通に「雨降りけりや(か)」「雨降りたりや(か)」となる。

 

その他(打消しの助動詞「む(ん)」「ず」「ぬ」 etc...)

以下の動画が分かりやすいと思いました。


中学生【勉強法㉑】国語・古文読解のポイント(ⅱ)

 

 

 

つづく

次は、合格を勝ち取るための教科別傾向と対策・学習方法についてまとめます。

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