絵本、いいですね。
子どもたちが生まれるまでは、これっぽっちも興味ありませんでしたが、子どもに読み聞かせるようになってから、大きく変わりました。人間って、何がきっかけになるかホント分かりません。
なるべく毎晩、寝る前に絵本を読んであげます。
基本的に、毎日ちがう絵本を読むので、家にある絵本だけではまったく足りず、図書館をよく利用します。
1回に 20~30冊を、期限の2週間にわたって借ります。期日が来たら、子どもと一緒に図書館へ出かけ、絵本を返します。
絵本を返した後、「好きな本を持っといで」と言うと、子どもがだいたい集めてきます。よほど難しくない限りは、集めてきた絵本をそのまま借ります。
ボク自身も、話題の絵本や広告で見た絵本、懐かしい絵本(かこさとしさん、せなけいこさんの絵本など)を見掛けたら、一緒に借ります(借りられる数に限りがあるので、上限を超えたら、子どもにはじかれます・・・)。
2週間で20~30冊ですから、1年で約500冊。それを 10 年ぐらい続けていますので、
借りた本の数をあまり意識したことはありませんが、改めて考えると、自分でも驚きです。これだけ継続できているのは、義務感などではなく、ただ「面白いから」。面白いから習慣になりました。
そんな 5,000冊も読んできたボクですが、手当たり次第に読むスタイルなので、子どもがどの本に食いついていたかなどは、あまり覚えていません。
ただ、ムスコNがものすごく気に入って10回以上借りた本があり、それはよく覚えています。「すうじのき」という絵本です。
もともと数字が好きなようで、表紙に数字が並んでいるのを気に入って、自分で持ってきました。毎晩のように「読んで!」ということになり、とうとう最後には暗唱していました(2~3歳のころ)。
そのうちに興味がなくなったようですが、この絵本のおかげもあって、6歳になった今も数字や計算が大好きですね。
最近、いろんな意味で印象に残ったのは、「えんとつ町のプペル」。
内容や売り方に賛否が渦巻いていますが、長く話題にもなっています。いろんな仕掛けが、狙ったものなのか偶然の産物なのか、など、大人としては考えることがたくさんあります。ただ、幼児にはちょっと難しような気もします。美しい絵は、きっと心に残ると思いますが・・・。
ところで、お風呂の場面が登場する絵本、結構ありますよね。
そして、お風呂の場面には、必ずと言ってよいほど登場するモノがあります。
うちにある本を確認してみました。
まず、鈴木のりたけさんの「ぼくのおふろ」。うん、登場していますね。
小風さちさん、山口マオさんの「わにわにのおふろ」では、大きく登場します。
いわいとしおさんの「ちか100かいだてのいえ」にも、登場します。
植垣歩子さんの「にんじん、だいこん、ごぼう」にも、やっぱり登場します。
島田ゆかさんの「うちにかえったガラゴ」では、緑色で登場しますね。
こしだミカさんの「くものもいち」にも、しっかりと登場しています。
とにかく、うちにある絵本では、お風呂の場面で100%、あるモノが登場します。
そう、これです。

なぜでしょう?
このことに気付いてから、絵本のお風呂の場面では、ボクも子どもも必ず、アヒルの存在を確認するようになりましたが、感覚的には、8~9割前後の確率でアヒルが描かれています。
絵本作家さんの間では、暗黙の了解となっているのでしょうか。
それとも、絵本作家さんのおうちには、このおもちゃが必ずあるのでしょうか。少なくとも、我が家のお風呂には、このオモチャないんですけどね。
絵本を 5,000 冊も読んで気付いたことは、こんなどうでも良いことでした・・・。
さて、絵本 5,000 冊でどうでも良いことに気付いたボクは、今でこそ、どんな絵本でも手当たり次第に読み聞かせしますが、最初は戸惑いもありました。その理由は・・・
- そもそも面倒・時間がない
- 本の選び方が分からない
- 本の読み方が分からない
- マジメな内容の本は何となく恥ずかしい など
慣れればどれも大した問題ではないのですが、最初はこのような壁が立ちはだかります。
そんな壁を乗り越えるには、何よりパパ自身が楽しめる本を読むのが一番です。
その1つが、ウンチ・オシッコ系の絵本です(テーマがテーマだけに、女の子よりも男の子に読んであげることを想定しています)。
世間で「うんこ漢字ドリル」が流行っているように、男子たるもの、ウンチ・オシッコ系がやはり安心できるのです!!(と、言い切ってしまいます)。
というわけで、マジメな絵本は母親に任せるとして、ここでは、お父さんがとっつきやすい絵本を独断と偏見で3つ選びました。
うんちしたのはだれよ!
まずは、ドイツ代表のこちら。
ある日、モグラくんが地面から顔を出したときに起こったある「事件」から話は始まります。犯人捜しを進めるモグラくんに降りかかる数々の試練。そして・・・。
絵も、ストーリーも、オチも、そして翻訳も、よくできていますねぇ。
初版は 1993 年で、うちにあるのは 2000 年発行の第 35 刷です。これは、親戚からもらったものです。
子どもたちにせがまれて、今までに何度も何度も読んできました。
うんちっち
次に、フランス代表のこちら。
いつも「うんちっち」しか言わないシモン君のお話です(表紙のシモン君の表情が、なんとも言えないですよね)。
ウンチに始まってオナラで終わるという、ウンチ系絵本の王道(?)をいく一冊です。
短くてリズミカルな文体、派手で奇抜な色使い、垢ぬけた翻訳。これらが、シモン君の言動と相まって、独特の世界観を醸しています。
人気者のシモン君は、フランスでテレビアニメにもなりました。
この色使いとタイトルですから、書店でも図書館でも、すぐに見つかります。
もっちゃうもっちゃう もう もっちゃう
最後は、日本代表のこちら。
著者・土屋富士夫さんの独特の作風で、2000年発行の長く愛される絵本です。土屋さんの絵本には、これまでたくさんお世話になりました。
オシッコしたくてデパートに駆け込んだ「ひでくん」。
でも、トイレは工事中。
その後、エレベーターに乗ってもトイレにたどり着けない。
キリン、がいこつ、妖怪などに案内してもらっても用を足せない。
・・・という「試練系」の一冊です。
そして、最後にようやく・・・というところでオチが待っています。
オシッコを我慢したことのある人(つまり、全人類!)なら、間違いなく共感できる内容だと思います。
ウンチ・オシッコ系の絵本の中でも、特に試練系やシュール系は、ドキドキ感や共感を得やすく、笑いの要素もあって、父親も子ども(特に、男の子)もすごく楽しめます。
上の3冊は、どれも4~5歳ぐらいから楽しめるようになり、そして、小学生にもウケるのではないかと思います(高学年の女子だと、少し引き気味になってくるかもしれません・・・)。
絵本の世界は奥が深いですね。
子どもたちがあと何年、絵本に付き合ってくれるか知りませんが、ここまできたら、10,000 冊が目標です。
子どもたちが付き合ってくれなくなったら、自分で借りて、1万冊を目指すしかないですね。お風呂にアヒルが浮いているかどうかを、いつも確認しながら。