敏感の彼方に

HSPエンジニアがお送りする、前のめりブローグ

【実録】東京以外の地方都市でフリーランスをやることのメリットを語る

 

フリーランス 東京 地方 メリット デメリット

 

 

働く人の 20%近くまでフリーランス人口が増え、今後もその増加傾向は続いていくと予想されますが、この「フリーランス」という働き方を地方で実践することにより、個人的にも社会的にも、とても大きなメリットがあることを経験から感じています。

 

人はなぜ東京を目指すのか?

人は都会を目指します。

 

これは今に始まったことではなく、江戸時代においても、地方から江戸に出てきた農民を地元に返す「人返しの法」(1843年)が発せられるくらい、地方の農民が江戸に流入していたようです。その一番の理由は、「食べていくため」という経済的な困窮です。

 

経済的な理由で東京に行かざるを得ない(つまり「出稼ぎ」)状況は、現代もほとんど変わらず、「東京に行けば何とかなる」という発想が根底にあります。その出稼ぎも、地方に家族や妻子 or 夫子を残している状況でなければ(特に、若者の場合)、そのまま何となく東京定住ということになります。

 

現在はこれ以外にも、日本で一番ジェンダーストレスがなく女性が活躍できそうなイメージや、地元に無くなってしまった「居場所」を回復できそうなイメージなどが、人々の心と身体を引き付けているんだと思います。

 

一方、若者の東京への一極集中を抑える狙いで、東京23区の大学定員を抑制する法律が先日、施行されたばかりです。要は、「若者は東京の大学に来るな」ということです。

 

これはこれで一定の効果が期待されるものの、「来るな」と言われれば余計に行きたくなってしまうのが「人情」ってもんです。こういう「来るな」というネガティブ施策ではなく、地方に住むことのメリットを伝える方が、一極集中の是正に役立つのではないかと思っています。というわけで、地方でフリーランサーをやることのメリットをまとめてみようと思いました。あくまでも、ボク自身の経験談です。

 

収入は東京以上(可)、物価は安い

仕事の種類や内容にも依りますが、東京並みかそれ以上の収入を得ることも十分に可能です。特に、最新のテクノロジやビジネスモデル、それに必要なノウハウや知識をキャッチアップしておけば、収入も自然に増えていきます。今後は、東京もますます人手不足になることを考えると、地方の人材で補わざるを得なくなるのは必然の流れです。

 

一方、47都道府県の消費者物価の差を並べた結果がこちらです(2017年)。

フリーランス 東京 地方 メリット デメリット

引用: 総務省 より

 

東京都と神奈川県が、その他45道府県と比べて突出していることが分かります。データ的にも感覚的にも、やはり東京は物価が高いのです。土地や家屋の値段となると、その差はもっと顕著に現れます。

 

以上のように、東京並みかそれ以上の収入で地方の安い物価の恩恵にあずかれることは、地方でフリーランスをやることの最大のメリットでしょうね。経済的なゆとりは、心のゆとりにつながりますので、仕事がさらに上昇気流となります。

 

長時間労働の是正

在宅ワークなら、東京でも地方でも通勤が不要となるのは同じですが、たとえばオフィスやコワーキングスペースをレンタルする場合でも、地方ならば自宅のより近くに借りられますので、通勤時間の短縮やストレスの軽減につながります。

 

そもそも、地方在住であれば、東京のクライアントからは「遠方」と認識されるため、つまらない些細な用事で呼び出されることもありません(断れば良いのでしょうが、それがなかなか難しい場面もあります ( ;∀;))。クライアントとの物理的な距離が近いと、情報摂取や打ち合わせなどには便利ですが、ちょっとしたことで気軽に声を掛けられることもあり、それはそれで面倒に感じることが多々あります。

 

適度な距離感が、長時間労働の是正に役立ちます。

 

育児離職の回避

47都道府県の待機児童数をまとめたものがこちらです(2017年4月)。

フリーランス 東京 地方 メリット デメリット

引用: 厚生労働省 より

 

東京は、出生率が日本一低いにも関わらず、人口が多いために出生の絶対数自体は多く、利用できる土地に限りもあって、保育所などの託児所の整備がなかなか追いつきません。著しく子育てに向かない土地であることが分かります。

 

東京以外であれば、地域にってバラツキはあるものの、東京ほど苦労することなく、保育所に入ることができます。ですので、「働きたいのに育児のせいで離職せざるを得ない」という事態を減らせます。

 

いくら可愛い我が子とはいえ、そのせいで親の人生が制約を受けたり、夫婦の言い争いが増えてしまったりしては意味がありません。子どもを十分に愛するには、環境も大事です。

 

「地方 × フリー」というギャップの利用

東京では、「働く人の 20%超がフリーランサー」という統計もあるようですが、ボクの周りでは、10%にも5%にも満たない印象です。とにかく、フリーランサーというのはいまだに希少な存在です。勤め人・サラリーマンや商店主などの自営業者が圧倒的に多く、個人でテクノロジ分野に分け入っているような人は、まだまだ変わり者です。

 

こういう状況だと、フリーランスをやっている、というだけで、興味を持って話を聞きにきてくれたり、ノウハウや実情の教えを請いにやってきてくれたり、メンター的な立場になることも少なくありません。それでお金を儲けようとは思いませんが、少しは地元社会に貢献できているような気がして、うれしくなってきます。

 

季節によってバラバラですが、月に4~5回ほど上京する機会もあり、そうやって東京から仕入れてきた情報や、書籍・ネットなどで仕入れた情報などを駆使すれば、東京との情報格差に悩まされることもそれほどありません。自分の中にコツコツと貯め込んだテクノロジ系のノウハウや知識は、地元企業との折衝においても大いに役立ちます。

 

自分の立ち位置の確認

フリーランス 東京 地方 メリット デメリット

 

地方フリーランサーの一番の弱点は、やはり東京からの距離でしょう。東京からの適度な距離感が長時間労働の是正に役立つとは書きましたが、裏を返せば、東京のクライアントはその「距離」に不便や不都合を感じている可能性が高いわけです。

 

ただし、そのような関係性の中でも、長年にわたって信頼関係を築き、定期的に仕事を依頼してもらえるような間柄になれたのなら、それは「自分にしかできない『何か』を頼って声を掛けてくれている」という証拠になります。

 

おそらく、その中には、単なる技術力や仕事力のみならず、受け答えやちょっとした振る舞い、理解力、接しやすさなど、いろんな要素が綯い交ぜになっているのでしょうが、それらすべてをひっくるめて、自分の立ち位置の確認になります。

 

www.overthesensitivity.com

 

自分には、東京からの距離を埋められるだけの「何か」がある、という確認になります。

 

地元民しか行かないお店

こちらが東京に出向くこともあれば、クライアントがこちらへやってくることも当然あります。会食の機会があれば、地元民しか行かないようなお店にご案内します(決して、高級な店というわけではありません)。

 

地方出張の際などに、ぐるなびや食べログなどで下調べしたお店に行く人もたくさんいると思いますが、それはあくまでも、ネット上を中心とした情報であり、必ずしも地元民がスキ好んで行く店ではありません(少なくなったとはいえ、ネット情報と現実とのギャップに戸惑うことも、まだまだありますよね)。やはり地方のことは、地元民に任せてもらいましょう!

 

地元っぽいお店に連れていけば、グルメな人ほど、メチャクチャ喜んでくれます。美味しいものを共有した相手には、自然と仕事をフリたくなる(お返しをしたくなる)のが人情ってもんです。

 

地元社会への貢献(納税)

f:id:nezujiro:20180328090725j:plain

 

主に東京や海外の企業から収入を得て、その中から各種税金(住民税、固定資産税、消費税 etc.)や社会保険料(健康保険 etc.)を支払っているわけですから、お手上げになりそうな地方自治体の財政への貢献はかなり大きいと自負しています。

 

すでに制度として破綻しかけている「ふるさと納税」なんかより、地方でフリーランサーとして暮らしていける制度を整える方が、地方創生や地方振興によっぽど寄与するんじゃないかと思っています。

www.overthesensitivity.com

 

そこそこの「都市」に住む

地方といっても、あまりに田舎すぎては、東京などへのアクセスにとてつもなく時間が掛かってしまったり、調べ物がままならなかったりします。

 

東京への出張にストレスを感じず、大型の書店や公設図書館、大学図書館、コワーキングスペースなどを利用できる環境を考えると、新幹線が通る政令指定都市や地方の中核都市ぐらいが丁度よいかなと思います。

 

今住んでいる地域は、少し行けばクマやシカが出没する森林や山や温泉などの自然があり、逆方向に進めば近代的な街並みが整備されており、ハイキングや釣りや菜園などとビジネスと観光とが混然一体となっているような雰囲気が気に入っています。

 

 

 

さいごに

東京などの大都市に比べて、地方の結婚率や出生率が圧倒的に高いのは、物価が低いことや育児離職が少ないことで家庭が経済的に安定しやすく、また、長時間労働が比較的少なくて夫の家事・育児時間が増えることなども寄与していると考えられます(その結果、第2子以降が生まれやすいことを示す研究結果もあります)。

 

少子化問題には、いろんな原因が挙げられていますが、個人的には「東京一極集中」がすべての元凶ではないかと思っています。その点でも、地方フリーランサーとして、少しでも地域の活性化に役立てればと思います。

 

日本各地に、若者あふれる元気な中核都市が少しずつ増えていけば、国全体が良い方向に転がっていくんじゃないかと期待しています。

 

 関連記事 

 

- 敏感の彼方に -