さてさて、塾なしで偏差値60超の公立中高一貫校に挑戦する小6のムスメSの学習スケジュールや勉強の様子、学校や模試の成績などを、受験当日まで実況中継しているわけですが、今回は「夏休みの苦手克服学習」がテーマです。
算数の「割合」がとっても大切
中学受検の合否には、「算数」のでき具合が大きく影響します。算数は、センスの有無が明確に出てしまう残酷な教科ですが、だからと言って避けて通るわけにもいきません。
その算数の中でも、どの単元が一番大事かと問われたら、特に公立中高一貫校の受検の場合、「割合」と答えます。その理由とは・・・
- 「分数」や「最小公倍数/最大公約数」や「比」の出来/不出来の確認になる(「分数」や「最小公倍数/最大公約数」や「比」を理解できていなければ、「割合」の問題も十分には解けない)
- 入試の算数の問題として出されることはもちろん、社会の表やグラフの問題、理科の表やグラフの問題、濃度などの実験の問題等、かなり広範囲の問題に必須の知識であり、それだけ点数にも大きく影響する
- 高校、大学、ひいては社会人になってからも、一生にわたって使う知識である
一例として、東京都立武蔵高等学校附属中学校の適性検査(入試)過去問のページを載せておきますが、「適性検査2」や「適性検査3」には、毎年もれなく「割合」の問題が複数入っています。これは、この中学に限らず、全国の中高一貫校に言えることです。
www.musashi-fuzoku-c.metro.tokyo.jp
小学生は「分数」や「最小公倍数/最大公約数」でつまずきやすいですが、「割合」は、そのつまずきやすい「分数」などの理解が大前提となりますので、さらにつまずきやすい単元です。子どもによって差がつきやすい単元でもあるため、特にハイレベルな中学受検では必ず出題されます。
うちのムスメSは、「ものすごく苦手」というわけではありませんが、逆に得意でもありませんので、小6の夏休みに、苦手意識を徹底的に克服できればと思います。
使用する教材「日本一の算数ドリル」
使用する教材は、もう決まっています。プレジデント Family シリーズ(進学塾 VAMOS 監修)の『日本一の算数ドリル vol.3 割合』です。たったの 500円(税別)です。
キャッチフレーズは、
割合は、これ1冊で卒業。カンペキにすれば、東大合格も夢じゃない!
です。
姉のムスメAが同じ中高一貫校を受検した際にも活用した実績があり、そのムスメAも「割合がメチャクチャ分かるようになった!」と太鼓判を押してくれています。彼女は、惜しくも中学受検で不合格となりましたが、受検勉強で身に付けた知識と自主的に学習する姿勢を武器に、現在は偏差値 70 の公立高校をめざして受験勉強中です。
この「日本一の算数ドリル」は、1日当たり5~20 分ほどの問題を 58日間にわたって解いていくスタイルとなっています。ただし、最初の14日間は、「百分率(%)⇔ 歩合(割・分・厘)⇔ 小数」の変換をひたすら解いていくだけですので、サクサク進められる子なら余裕で、1日で14日目まで進められます。
その後も、50日目あたりまでは、割合を「比」で表したり分数で表したり、さらには百分率や歩合との組み合わせで表したり、ということが延々と続きますので、割合の計算の力がグングンと伸びていきます。
50日目以降は、文章問題に突入して、難易度の高い問題も登場しますので、1日分ずつ進めるのがやっとになるかもしれませんが、それでも、夏休みの間に十分1冊をこなせます。これをやるだけで、割合の理解がかなり深まると思います。
教材の注意点!

ただし、1つだけ、ものすごく大事な注意点があります。
このドリル、もちろん「解答」は付いているのですが、「解説」が一切ありません!
ですので、塾に通っている子なら、塾の先生に分からない問題を聞いたりすることもできるのですが、自宅勉強だけの子は、分からない点を親に聞いてきます!
というわけで、「割合」が苦手な親にとっては、「地獄のドリル」となります。
それなりの大学の理系卒業レベルの親なら、まず問題ないと思いますが、そうじゃない場合は、書店で手に取ってみたり、持っている人に貸してもらったりして、中身を十分に吟味してから購入することを強くおススメします。たったの 500円とは言え、無駄になるのはもったいないですからね。
トレーニングを目いっぱい積める優れたドリルだと思うのですが、製作コストを削り過ぎた結果なのか、一部の親にとって「地獄のドリル」となってしまっている点は、残念で仕方がないです。その点を除けば、大きな力がつく教材だと思っています。
つづく
次は、6年生1学期の通知表(成績表)結果と、夏休みの学習計画を紹介します。