敏感の彼方に

HSPエンジニアがお送りする、前のめりブローグ

Wスコープの悲劇と世界的インフレで前月比-60万円【9月投資実績】

インフレ ダブルスコープ リスクオフ 金利 不況

 

 

 

長期の積立投資を基本に、株やETFや仮想通貨で少し遊びながら、余裕資金で楽しく投資を行っています。その結果を毎月、簡単に記録していきます。投資に費やす時間を最小限に抑え、本業を疎かにしないように心掛けています。

 

【投資の基本姿勢】

  1. 手取り所得の25%前後を計画的に蓄える(基本は長期投資)。
  2. 少なくとも半年分の生活費は確保しておく(それ以外が運用資金)。
  3. 損してもよい額の3倍までを運用の目安とする(最大で1/3ぐらい損する可能性)。

 

外国株・ETF(楽天証券)

2021年2月から米国株および中国株のアクティブ運用を開始しました。

 

 

9月は、アノマリー的に株価の上昇があまり期待できず、世界的なインフレの長期化も懸念されるため、いったん運用額を大幅に減額することとしました(→ 日本株のデイトレ資金を増やすためです)。

 

今月の成績は、ダウ平均株価指数、S&P500指数、ナスダック総合指数のいずれも-10%前後という地合い悪化の中、ボクのポートフォリオ(PF)は、+15% と好成績でした。

 

株価は PER(株価収益率)と EPS(1株あたり当期純利益)との積であり、PER はインフレ率(金利)、EPS は企業収益によって決まります。9月は、インフレの落ち着きが見通せず、景気後退で企業収益の悪化が見込まれるのに、市場のセンチメントとしては「恐怖」が全然足りていませんでした。そこで、上旬に株価がフラフラと上昇したところで、ベア3倍指数の SPXS・TECS・SOXS・TZA あたりを仕込んだところ、これが奏功して好成績となりました。ただし、運用額を減らしていたため、金額的にはボチボチというところです。

 

そして、VIX指数の上昇とともに利確を進め、VIX が35近くになったころには、ベア指数をすべて手放した上、一部のブル指数と、Q2決算の良かった個別銘柄を少しずつ買い始めました。

 

9月末時点では、個別株は ENPH・LTHM・SNOW・ABNB・RBLX・XMTR・CPRX の7銘柄、ETFは FAS・SOXL・LABU の3銘柄を保有しています。

 

個人的に、2023年Q1決算の入口に差し掛かる来年の春ごろまでグズグズした相場が続くのではないかと予想していますが、ベアマーケットの底がいつ来るかは誰にも分からないので、世界経済や市場の様子を観察しながら、機動的な投資活動を心掛けたいところです。

 

基本的には、上昇傾向(かつ好決算)の銘柄(または、上昇の可能性が高いバリュー銘柄)を購入し、トレンドに従って規律を守ることで無駄なトレードを減らし、機会損失や手数料のロスを抑えられるように心掛けています。

 

中国(香港)株は、昨年12月に売却してしまったので、現在はノーポジションです。

 

日本株・ETF(楽天証券)

楽天証券で単元株の取引を行っています。トレード方法は、数日~数週間の短中期で上昇銘柄のトレンドに乗る、いわゆる「モメンタム投資」が基本ですが、デイトレも行います。

 

 

日経平均が-7%、マザーズが-6%という状況の中、ボクのポートフォリオは、-15% という結果に終わってしまいました。月半ばまで順調に上昇していた「ダブル・スコープ」ですが、ネットや SNS 上での煽りで信用買いが爆増していたのに警戒が薄くなり、機関の仕掛けに対応が遅れてしまいました。3日連続のストップ安を経て、株価が半分以下となってしまったのです。

 

今月のマイナスは、Wスコープの株価下落分とほぼ一致します。つまり、その他の銘柄に関しては、地合い悪化の中、指数を上回る好成績だったわけです。デイトレも、ある程度の利益を出せるようになってきました。それだけに、Wスコープの失敗が悔やまれます(現物取引だけだったので、まだ救われた方かもしれません 💦)。

 

9月末時点では、「Wスコープ」「M&A総研」「MSOL」「ハイブリッドテクノロジーズ」「ステムリム」の5銘柄を保有しています。Wスコープは、教訓として1単元だけ保有し続けています。悔しさを忘れないように、永久保有銘柄にしようかなと思います。

 

暗号資産(DMM)

イーサリアム(ETH)のアップデートや ETF 上場の可能性に魅力を感じ、ダメもとで始めてみることにしました。ビットコイン(BTC)よりも利用価値があり、リップル(XRP)より安定してそうな点も、イーサリアム選択の理由です。

 

 

基本的に、米国株(ナスダック)と連動する動きを見せるため、マイナスです。

 

暗号資産については、今のところ何の後ろ盾もないため、ボラティリティが非常に高くなってしまいますが、少しずつ不況時のゴールドの役割を担うようになっていくのではないか、という見立てもありますので、半永久的にグリップするつもりです(税率の高い「雑所得」から外れることも期待してます)。

 

エンジェル投資(ファンディーノ:FUNDINNO)

国内シェア No.1 の株式投資型クラウドファンディングです。いわゆる「エンジェル投資」で、将来性のあるビジネスを応援して成長を楽しみながら、IPO や M&A などイグジットした際のリターンに期待する投資です。

 

現在、「株式会社DEFアニバーサリー」「ダブル技研株式会社」「リンクトラスト・ペイ株式会社」「ユニクス株式会社」「メディギア・インターナショナル株式会社」「LIVER株式会社」の6社に出資しています。

 

 

いずれの案件も、2025年ごろのイグジットを想定しており、それまでは損益ゼロで記載します。財務状況やマイルストーンもさることながら、そのサービスや技術が本当に必要とされているのかどうか、それを伝える経営陣のパッション、なども大きな判断基準になります。自分自身の「目利き」力を試すのに丁度良いプラットフォームです。

 

ソーシャル融資(クラウドクレジット:CROWD CREDIT)

いろんな国のローンに投資する、いわゆる「マイクロファイナンス」です。1~3年単位の貸付で、年率10%前後の利息が付きます。

 

「メキシコ中小企業金融事業者」「アフリカ未電化地域支援」「欧州フィンテック事業者支援」「ユーラシア個人向け小口融資事業者支援ファンド」「コロンビアフィンテック事業者ファンド」といったファンドに出資しています。

 

 

貸し倒れや為替のリスクが少なからずあり、元本が保証されるわけでもありませんが、お金を必要とする人や事業に投資する社会的意義を考慮して、試験的に出資しています。

 

クラウドクレジットは、出資時と償還時の為替差が損益に大きく影響するため、ファンドの内容もさることながら、1~2年後の為替状況を加味する必要があります。為替ヘッジまたは円建てを基本に、たまに高利回り案件で外貨建ての冒険をするのが楽しいですね。外貨建てなのに低利回りでは、リスクに見合いません。

 

今月は、「キルギスマイクロファイナンス事業者支援」の償還がありました。新型コロナの発生直後に出資したもので、円安の恩恵(+30%)が大きく、約2年で +40% の利益となりました。

 

積立投資信託(楽天証券)

eMAXIS Slimシリーズの「米国株式(S&P500)」「先進国株式インデックス」「新興国株式インデックス」「全世界株式インデックス」「楽天レバレッジ NASDAQ100」の5銘柄の合計です。

 

 

先月、「楽天レバレッジ NASDAQ100」をいったん全部売却したため、最小限のマイナスで済みましたが、それでも、世界的なリスクオフの影響を受け、伸び悩んでいます。

 

いずれも、世界の安定と秩序がそれなりに保たれているうちは、長い目で見て上昇し続ける銘柄だと思います。今後も、積立とは別に、割安感が出たタイミングで買い増す予定です。

 

ロボ積立(テオ:THEO)

ご存知のロボアドバイザーです。手数料は安くないですが、アセットリバランスが自動化されており、時間を掛ける必要のない点が非サラリーマン(フリーランス等)向きです。投資に時間を割きたくない「時は金なり」的な人にはおススメでしょう。ボクは、新生銀行の各種手数料が安くなる「ゴールドステージ」狙いのために毎月1万円ずつ積み立てています。人工知能(AI)の将来性にも期待しています。

 

 

ベアマーケットでも含み益を増やし続けるのがロボアドバイザーの特徴ですが、9月はあまり良くない成績ですね。人工知能が学習してきた想定を外れていたのかもしれません。今後、同じような投資環境となった場合に、強さを発揮してくれるはずです。

 

確定拠出年金 iDeCo(楽天証券)

外国株式「楽天・全米株式インデックス・ファンド」「たわらノーロード 先進国株式」に60%、国内株式「三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド」「たわらノーロード 日経225」に10%、国内外株式「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」に10%、外国債券「たわらノーロード 先進国債券」「たわらノーロード 先進国債券<為替ヘッジあり>」に10%、国内債券「たわらノーロード 国内債券」に10% を設定しています。

 


米国や先進国の株式中心のポートフォリオを組んでいます。世界的なリスクオフの影響を受け、久しぶりに大きくマイナスです。長期投資なので、淡々と積み立てていくだけです。

 

小規模企業共済

現時点の評価額は分かりませんが、中小機構の「加入シミュレーション」のページで、月額掛金と納付月数とを用いて評価額の目安を計算してみました。

 


最終的にどれだけの利益が得られるのかは分かりませんが、この共済は全額、所得控除の対象ですから、単利計算で10%程度の利息がつくのと同じです。しかも、一定期間以上(確か20年以上)積み立てれば、元本が保証されます。なので、この小規模企業共済と iDeCo は、老後の大切なお金になります。 

 

複利換算だと全体で年利2~3%といったところでしょう。

 

外貨預金(新生銀行)

2019年の12月(コロナ前)から、豪ドルの定期預金(3年)を積み立てています。

 

 

米FRBがインフレ抑制を最優先し、金融引き締め策を継続するとの観測に、米長期金利上昇からドル全面高の展開となり、豪ドル円はいったん調整局面となりました。この水準で落ち着くかどうかが今後の焦点となります。2ヵ月後に償還を迎えますので、それまでは豪ドル高が維持されることを望みます。

 

豪ドルは、リスクオン/オフ時の値動きが比較的はっきりしていて扱いやすく、日本円に対する保険的意味合いにもなるため、貴重な資源国通貨として今後も末永くホールドしておきたいところです。

 

 

 

まとめ

以上、2022年9月分の運用状況をまとめてみました。

 

全体としては、前月比 -60万円という結果です。米株(ETF)のアクティブ運用は、状況の先読みが当たって大きくプラスでしたが、日本株の「ダブル・スコープ」の大失態と、先進国株や米国株中心の iDeCo のマイナスが響きました。

 

米国市場は、中間選挙に向けて一旦底を打った様子も伺えます。一方、10月は Q3決算を迎えますが、景気後退の中で決算をミスする企業も少なからず出てくるでしょうから、株価が一本調子に上昇するとも考えにくい状況です。情報収集を怠ることなく、大きなマイナスを刻むこともなく、着実に利益を重ねていきたいところです。

 

投資に関しては、依然として素人ですから、何の参考にもならないと思います。運用状況を自分で把握するためにまとめたものですが、面白いので公開してみようと思いました。可能であれば、何十年後かに現役を引退するまで、内容を更新していきたいところです。

 

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