海外旅行や出張に自分のスマートフォン・携帯電話を持参する場合は、その設定がとても大切になってきます。
ちゃんと設定しないと使えなかったり、あとで高額の通信料を請求されたり。
でも、慣れていないと手こずりますよね。
先日訪れたオーストラリア・ケアンズで、うちの家族も手こずっていたので、今後のためにも備忘録として記しておきます。
旅行や出張前の時間がないときにもサクッと確認・設定できるように、なるべく簡単にまとめていきます。
はじめに
まず、日本で飛行機に乗ったら、「機内モード」をONにします。
日本でやることはこれだけ。
「機内モード」ONで、Wi-Fi を除くすべての通信機能がストップします。
その後、現地に到着したら、スマホ・携帯電話をどのように使うかで、主に以下4つのケースに設定が分かれます。
ケース1と2は通信料金が発生しませんが、ケース3と4は利用に応じた料金が発生することになります。
ケースごとの設定内容を表にまとめると、このようになります。
では、各ケースの設定を詳しく見ていきましょう。
ケース1 : 通信機能を使わない場合
電話も SMS も LINE も情報検索も利用せず、たとえばカメラとしてのみスマホや携帯電話を利用する場合は、通信機能が不要ですので、現地についても「機内モード」を ON のままにしておけばOKです。
「機内モード」さえ ON にしておけば、「データ通信/データローミング」の設定は任意です。ON でも OFF でも関係ありません(「機内モード」を OFF にしてしまうと、勝手にデータローミングが始まって、あとで高額な請求が来る可能性がありますので、十分に注意しましょう)。
「Wi-Fi」も任意です。ON でも OFF でも、カメラ機能には関係ありません。
ケース2 : Wi-Fi スポットでのみデータ通信する場合
電話と SMS は利用せず、Wi-Fi スポットのみで LINE や情報検索を行う場合は、「機内モード」を ON のまま、「Wi-Fi」を ON にしておけば、Wi-Fi スポットでデータ通信可能となります。
「機内モード」さえ ON にしておけば、「データ通信/データローミング」の設定は任意です。
ただし、無料の Wi-Fi スポットなどでは、セキュリティがかなり怪しい場合もありますので、空港やホテルなど、パスワード等でアクセスを制限しているスポットを利用するのがより安全です。
ケース3 : ケース2に電話と SMS を追加する場合
「データ通信/データローミング」(「モバイルデータ通信」という名称の場合もあり)を OFF にしてから、「機内モード」を OFF にします。
ただし、「音声通話ローミング」というのがある場合、これは ON にしておきます。
また、古い型のスマホ・携帯電話の場合は、「ローミング設定」を手動で行わないと電話や SMS が使用可能とならない場合もありますので、そのような場合は手動で設定することになります。
あとは、「Wi-Fi」を ON にしておけば、Wi-Fi スポットでのみデータ通信(LINE や情報検索等)が可能となります。
当然ながら、電話や SMS には料金が発生します。
国ごとに料金が異なりますし、相手電話(携帯 or 固定)の国籍によっても料金が異なりますので、利用している通信事業者(DoCoMo などの大手、格安 SIM の MVNO)のウェブサイトなどで確認が必要。
たとえば、オーストラリアの場合、日本との発着信(携帯含む)は¥180/分ほど、SMS の発信は¥100/通です。SMS の着信は無料です。
電話や SMS の使い方は、相手がスマホ・携帯電話の場合は、基本的に日本と同じです(SMSは、受信までにタイムラグが発生する場合があります)。
相手が固定電話の場合は、通常の国際電話のかけ方です(国番号+電話番号)。
ケース4 : 日本と同じように使う場合
ケース3の拡張版です。
つまり、電話や SMS はもちろんのこと、Wi-Fi スポット以外でもデータ通信(LINE や情報検索等)を可能にして、日本と何ら変わりなく使用する場合です。
この場合は、日本で ON にした「機内モード」を OFF するだけです(必要に応じて、「ローミング設定」を手動で設定)。
ただし、格安 SIM の MVNO などでは、Wi-Fi 以外のデータ通信がそもそも不可能なものもあります(要確認)。
また、電話や SMS の料金はケース3の通りですが、Wi-Fi スポット以外でのデータ通信にも当然ながら料金が発生します。
たとえば au では、「海外ダブル定額」「世界データ定額」などの上限設定がありますので、安心して使えます(と言っても、安くはないです)。上限がないと、恐ろしい金額になります。
「海外ダブル定額」は、現地国のすべての通信事業者(キャリア)に対応しているわけではありませんので、対応する事業者を手動で選択する必要があります(対応外の事業者を選択すると、あとで高額な請求が来る可能性がありますので、十分に注意しましょう)。
「Wi-Fi」の設定は任意ですが、ON にしておけば、Wi-Fi スポットでは Wi-Fi 経由のデータ通信が可能となるため、データ通信料金を抑えたい場合に有効です(たとえば、「海外ダブル定額」などの段階的料金設定の場合)。