
「日本は専業主婦が多くて男女差別されてるというが、専業主婦の多くが財布の紐を握ってると知ってる?」と先進国の方へ言うと驚愕されることが多い。
— トイアンナ (@10anj10) May 12, 2019
そして「共働きを強いられる母国の女性は幸せなのか?」と悩みはじめる。それくらいショッキングな事実みたいですよ、おこづかい制。
こちら(↑)のツブヤキについては、
- 「専業主婦」も「主婦が財布のヒモを握ること」も、過去の常識になりつつあること
- (かつての)日本の結婚は、「契約」ではなく「一蓮托生」だったこと
- 日本の男女不平等は、「わがままな男の子とそのお母さん」という関係性で説明できそうなこと
- 「男の子」は、獲物(お金)さえ持ち帰れば「お母さん」に褒めてもらえること
- 「お母さん」が「男の子」の財布を管理するのは当たり前であること
といったことを「先進国」の方々に対して補足しなければ、それはそれはショッキングなことに聞こえるんだろうと想像します。
世間的には、共働き家庭であれば財布や家計を分け、専業シュフ(主婦 or 主夫)家庭であれば働き手が生活費を家庭に入れる(残りは、働き手が管理する)、というのが一般的になりつつあるのかなと感じていますので、「専業主婦が財布のヒモを握る」ことを外国の方に紹介する場合は、日本の昔話であることをはっきりと伝えた方が良いんじゃないかなぁ、と少し心配になります。
いずれにしろ、外国の状況はよく知りませんが、最近の日本の結婚から「一蓮托生」感が消えつつあるのは事実ですし、そういう将来的な不確実性が露わになってきていることから、財布や家計を分けたり、働き手が必要最小限の生活費しか家庭に入れなかったり、ということが普通になってきているんだろうと想像しています。
いつ別れがやってくるかも分からないので、あらかじめ分けておいたり、少しでも自分が損しないようにするためだったり、といったところでしょうかね。
でも、結婚って、そもそも(わざわざ)何のためにするのかな? と思うわけです。
イエを守っていく子孫を残すため、という理由もあるでしょうが、そんな「イエとイエとの結婚」というパターンは、絶滅危惧種になりつつあるでしょう。
日本昔話をベースとするなら、女性側としては「男の子」に弱肉強食の世界から獲物を持ち帰ってもらうため、男性側としては「お母さん」にご飯を作ってもらったり、洗濯をしてもらったり、身の回りの世話をしてもらうため、ということでしょうか。
あるいは、「なんとなく」とか「あきらめ」といった理由でしょうか。

ボクは、フリーランサーとして独立したての頃に、孤独感や空虚感を埋め合わせてもらうため結婚をお願いしたところ、パートナーがそれに応えてくれました。
結婚の理由は夫婦それぞれに様々でしょうが、結婚しているということは、少なくとも一度は「この相手と一生を共にしよう」と決意したことに違いはないはずです。
うちは訳あって、ツマが専業主婦をやってくれていますが、結婚当初から、ボクは収入をすべて公開するとともに、投資や貯金に回す分を除いて、全額を1つの口座に入れています。ツマは、その口座から買い物や子どもの習い事に必要なお金を自由に引き出しますし、カード決済も自由にやりますし、投資や貯金もすべて把握しています。ツマ自身が買いたいモノも、自由に購入してもらっています。収入や資産全体はボクが管理し、それをツマが自由に使う、というスタイルです。
ボクのパンツも、ツマが買ってきます。シャツやズボンは、他人の目に触れるアイテムであるため、一緒に買い物に行って相談して決め、ツマにお金を出してもらいますが、パンツなんてツマぐらいしか見る人がいないため、ツマの好きに買ってもらいます。
ただし、夫婦どちらであっても、高額の出費の場合は、必ず相手に相談することだけは忘れません。また、クレジットカードの明細や銀行の通帳を一緒にチェックする機会もたまに設けます。事業部門と購買部門をそれぞれが担当し、監査は一緒にやる、といったイメージです。
ボク自身がお金にあまり執着せず、ツマも浪費することがあまりなく、それで成り立っている面もあるとは思うのですが、それよりも、結婚している相手に対してお金を隠すのなら、そもそも結婚する必要なんてあるんだろうか? という考えが根底にあります。
少なくとも一度は「この相手と一生を共にしよう」と決意したということは、相手に全幅の信頼を寄せたってことじゃないんでしょうか? 逆に、お金を隠す必要があるほど相手を信用していなかったり、自分に対する信頼も建前で良いと思ったりするぐらいなら、最初から結婚しなかったと思います。そうまでしてする結婚になど、意味を見出せません。なぜ 100%信用できない相手と一緒に過ごさなければならないのか、どうしても答えが見つかりません。
お金のことで揉めるのも嫌なので、もしも離婚するようなことがあれば、ツマに全財産持っていってもらえばよいと思っています(というほどありませんけど ( ;∀;))。専業シュフをやってもらって、社会的なスキルを身に付ける時間をこちらが奪っているのだから、稼ぐスキルを持っている方が全財産放棄すればよいでしょう。財産がなくなってもまた築けますし、場合により生活保護だってお世話になれます。「全幅の信頼」って、そういうことだと思います。

信頼できない相手と一緒にいる意味なんてないと思うから、一緒に過ごす相手は100%信頼するってだけのことなんです。それでもし、命を取られることがあるのなら少し考え込んでしまいますが、せいぜいお金を取られる程度なら、どうってことないです。サラリーマンの平均給与に少し毛が生えた程度の収入だから、そう思うんでしょうかね。
共働きだったとしても、同じようにしていたと思います。離婚となったら、財産を折半するなり、稼ぐスキルを持っている方が全財産放棄するなり、スキルの高低に応じて財産を分けるなり、いろいろ方法があります。法律上も、離婚の財産分与は基本的に半分ずつですから、夫婦ともに浪費することがないのなら、財布や家計を一緒にしておいても結果はほぼ同じです。
ボクは、「結婚」という形式自体には何も期待していません。全幅の信頼感を寄せつつ寄せられる安心感が欲しいだけです。それなら、こちらからすべてを曝け出すのが当たり前ですよね。ツマも最初は戸惑いがあったかもしれませんが、10年以上も互いに少しずつ築いてきた信頼感というのは、何物にも代えがたい財産となりつつあります。
なんでも「コスパ」や「生産性」で考える風潮が支配的になりつつありますが、家庭や夫婦の生活にそんなもの持ち込みたくはありません。「コスパ」や「生産性」で結婚生活や育児を語るのは、もったいなさの極みです。
相対的に稼ぐスキルの高いボクの立場では、離婚なんてことになると、財産が折半されて大損をこいてしまうわけです。「財産なんて全額放棄する」と書きましたが、現実的にはそういうことです。そういう現実的な側面もあるので、ボクは離婚されないように一生懸命尽くします。パワハラやモラハラなんて、逆にこわくて出来ません。
という話をすると、だいたい引かれますので、ボクが変わり者なんでしょうけどね。