
トイレという空間は、単に用を足す場ではなく、くつろぎを与える立派な「パーソナルスペース」です。なので、夫婦や家族のように複数人が利用する場合は、汚れや臭いに気を遣い、誰もが満足できる衛生状態を保たなければなりません。
特に男女間で問題になるのが、男性の小用(小便)です。汚す側の男性がトイレ掃除するのであればケンカにならないのですが、「汚すのは男(夫)、掃除は女(妻)」という構図の場合に、大きな論争となります。
この記事では、男女別、大人と子供別に汚しやすいポイントをまとめて、トイレをきれいに清潔に保つコツや、日々の心構えを紹介します。
男性の小用「 立ってするか、座ってするか」
ある生活用品・医薬品メーカの調査によれば、夫が自宅でトイレを利用する際に、「座って用を足す」割合は、2008年に 27%だったのが、2014年には 38%まで伸びています。
また、NPO法人・日本トイレ研究所の 2017年の調査によれば、「座る」派が 44%となっており、座って用を足す男性が着実に増えていることが分かります。
子どもは大人のやり方をよく見ていますので、次の世代には、「座る」派がもっと増えるでしょうし、100年も経てば、「立つ」派は天然記念物レベルの希少な存在になっているのではないかと思います(すでに、「座る」ことを結婚条件として挙げる女性もいます)。
男性が立って用を足した場合の汚れ

上述の生活用品・医薬品メーカの別の調査によれば、男性が1日に7回立って小用を足す場合、便器の周りの床や壁には、目に見えない小さな滴も含めて、
の尿が飛び散っているそうです。あまり想像したくはありませんが、これが現実です。
このように飛び散った尿が、時間の経過とともに菌によって分解され、鼻にツンとくるアンモニア臭を発することになるわけです。
男性ができる「汚さない努力」
ここまで読んでも、「やっぱり立ってしたい!」と言う男性諸氏は、せめて少しでも汚さない努力をしましょうね。パートナーも喜んでくれるはずです。
女性は便座の裏側を汚す
男子(夫)が座って用を足すようになったからと言って、手放しで喜べるわけではありません。座って用を足すことで便器外への飛び散りは抑えられますが、便座の裏側は尿のはね返りで確実に汚れます。
ある調査によれば、1回の用足しで、男性の場合は 200滴前後、女性の場合は 500滴前後のはね返りが便座裏に付着するようです。
家族全員が座って用を足す場合、便座を上げ下げする機会は少ないですよね。ほとんどないかもしれません。ある日、便座を持ち上げてみたら、裏側が世にも恐ろしい状態・・・ということも大いにあり得ます。
掃除の方法と頻度 : 大人と子供の汚しポイント

結局、どのようにトイレを利用しても、汚れるものは汚れますので、少なくとも週に1回は掃除をしたいところです。家事の中では後回しにされがちなトイレ掃除だからこそ、男子が率先して掃除をすれば、カジメン株も上がります。
掃除の際は、拭き取り用クリーナーや薄めた中性洗剤をトイレットペーパーや柔らかい布にしみ込ませて、便器周りの床や壁、便座の裏や付け根などを拭き掃除します。
※ から拭きや水拭きでは、尿や菌をぬり広げてしまう可能性があります(泣)。
便座を取り外せるタイプのものは、半年や1年に一度、外して徹底的に掃除することで、トイレ空間のイヤな臭いをさらに抑えられます。
特に子どものいる家庭では、尿が便器から垂れて便器と床のすき間に入り込み、それが悪臭の原因となっているケースが多く見られます。クリーナーなどをしみ込ませた柔らかい布を竹串などで押し込むようにして拭くのが良いですね。

まとめ
- トイレは、大切な「癒し空間」ですので、清潔に保ちましょう。
- 立って小便する場合でも、なるべく汚さない努力を心掛けましょう。
- 座って用を足していても、トイレは確実に汚れます。
- (特に男子が)頑張って掃除しましょう。