この春、ムスコNが小学生デビューを果たします(イェイ)。
もちろん、通学に使用するランドセルは、(ツマMが)しっかりと「ラン活」しましたので、すでに手元に用意されています。
ただ、入学を前にして気になるのは、ランドセル自体とそれに入れる教科書類を合わせた総重量がどれぐらいになるのか、ということです。体重 17Kg と平均より小柄なムスコNが背負って歩けるのか、身体に大きな負担とならないのか・・・。
そこで、子どもの体格(体重)に適した荷物の重さや、重すぎるランドセルが身体に及ぼす影響、身体への負担が少ないランドセルの選び方・背負い方などをまとめておきます。
気になる方は、是非、お子さんのランドセルの重さを測ってあげてください。
- 子どもの体格に適したランドセルの重さは?
- ランドセルは何故そんなに重いのか?
- ムスコのランドセルの重さを測ってみた
- 重すぎるランドセルの身体への影響は?
- 身体への負担が少ないランドセルの選び方・背負い方
- その他
- まとめ
子どもの体格に適したランドセルの重さは?
明確な基準は存在しませんが、米小児科学会(AAP:American Academy of Pediatrics)が以前、以下のように発表していました。
The backpack should never weigh more than 10 to 20 percent of your child's body weight.
つまり、「体重の 10~20%を超えないように」ということのようです。
研究によれば、荷物が重すぎると、椎間板の圧迫度合いや腰痛の程度も比例して大きくなり、前傾姿勢をとるため猫背気味になり、さらに、荷物の重量が体重の20%を超えると、両肩で背負っていても、背骨が10度以上傾く場合もあることが分かっています。このあたりの結果を踏まえて、「体重の 10~20%を超えない」という基準が設けられたのでしょう。
うちのムスコN(体重 17Kg)に当てはめてみると、「1.7~3.4Kg を超えてはならない」ということになります。背骨への影響を考えるなら、軽いに越したことはありませんし、人種によって身体への影響も少しは異なるでしょうから、余裕を見て3Kg 以下、可能であれば 2.5Kg 以下に抑えてあげたいものです。
ランドセルは何故そんなに重いのか?
日本のある調査によれば、小学生が背負う荷物(ランドセルのほか、給食袋や体操着袋も含む)の総重量は、小学1~3年生の平均でおよそ8Kg なんだそうです。
つまり、ランドセル自体の重さのほか、6Kg 以上の荷物を背負って、小さな子どもたちは毎日学校へ通っているわけです。1~3年生の平均とはいえ、体重 17KgのムスコNにはあり得ない重さです。かなり不安になります。
なぜ、そんなに重いのか?
おそらく唯一かつ最大の原因は、教科書のページ増加です。
なんせ、この10年ほどの間に、教科書のページ数はおよそ1.5倍にも膨れ上がり、それだけ重量も増していますので、重くなるのは当然です。
ムスメの教科書をたまに見せてもらいますが、確かに分厚くて重たいです。カラフルになって図表や写真も多く、文字ばかりの昔の教科書に比べればかなり魅力的ですが、そのツケがランドセルの重さとなって子どもたちの両肩にのし掛かってきているというのは、何とも皮肉なものです。
ムスコのランドセルの重さを測ってみた
ムスコNのランドセルの重さを測ってみたら、1.4Kg でした。これに、筆箱やちょっとした筆記用具なども入れた状態で再度測ってみたら、1.7Kg でした。これだけで、小柄なムスコNの体重のちょうど 10%に達してしまっています。
教科書1冊の重さを 300g としても、3冊で目標の 2.5Kg を超えてしまいます。ノートやその他細々したモノを加えると、危険水準である 3.4Kg なんて、簡単に超えてしまいそうです。
重すぎるランドセルの身体への影響は?
長期間にわたって重いランドセルを背負い続けた場合の影響は明確になっていないようですが、肩こりや姿勢の悪化、腰痛や背骨の曲がりなど、身体の根幹となる部位への悪影響が懸念されます。
また、重量のせいで後ろにひっくり返る危険や、動きが鈍くなって交通事故に巻き込まれる危険なども考えられます。
身体への負担が少ないランドセルの選び方・背負い方
ランドセルのおススメ選び方
上に挙げた米小児科学会(AAP)のサイトにも記載されていますが、ランドセルの全重量を支える「肩ひも」の幅が広く、クッション性のあるものが推奨されます。また、背中に当たる部分にもクッション性が求められています。
購入時には、教科書相当の重さのものを実際に入れてみて、身体にフィットするかどうかを確認したいところです。一人ひとり、微妙な体型の違いがありますからね。その点では、ネットで買うよりも、実店舗の方が、ランドセルの購入には向いているのかもしれません。
ランドセルのおススメ背負い方
- 背中に密着させる ⇒ ランドセルの重心が背骨に近づいて、重さが軽減される
- 重いモノほど背中に近く、上の方に入れる ⇒ 軽く感じられる
- 重いモノほど左右の中心に配置する ⇒ 背骨の曲がりを抑えられる
- 内容物のがたつきを(タオルなどで)抑える ⇒ 無駄な力が要らなくなる
その他
「ランドセル自体をもっと軽くする」という発想で、ナップザック型の「ナップランド」といった人気商品もあります(ランドセルの半分程度の重量で、値段もお手頃)。一般的なランドセルと見た目が大きく異なりますので、これを個人で購入するのはなかなか勇気のいることですが、学校単位や地域単位で導入されている例もありますね。
また、公立/私立を問わず、いわゆる「置き勉(自宅学習で使わない教科書やノートなどを学校に置いて帰ること)」を許可している小学校もあるようです。一度、確認してみて損はないと思います。
まとめ
以上、適正なランドセルの重さや実際の重さ、身体への悪影響、身体への負担が少ないランドセルの選び方・背負い方などを簡単に記しました。
特に、うちのように子どもが小柄な場合は、学校が始まる前に、ランドセルの重さや背負い方などを一度確認してあげましょう。親子ともども不安を解消して、楽しい学校生活が送れることを願います。
教科書を電子化した「デジタル教科書」の導入が早く進んで欲しいものです。