敏感の彼方に

HSPエンジニアがお送りする、前のめりブローグ

「塾なし中学受験」のその後 ➰ 不合格なのにメリットしか感じない理由

 

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隣国からコロナウイルス(新型肺炎)の恐怖がひたひたと忍び寄っていた 2020年1月、ムスメSは、偏差値63の公立中高一貫校を受検しました。わずか数ヵ月後にコロナウイルスで世の中が一変していようとは、露ほども思っていなかった頃です。

 

そして、結果は既報の通り、不合格だったわけです。

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その不合格から、早くも半年が経過しようとしています。受検の直前期は親子ともども必死で、齢を重ねて丸くなってしまったボクですが、久しぶりに「熱い」日々を過ごすことができました。また受検後は、不合格となったムスメSの心のケアに神経を使いました。

 

とは言え、最初から「合格」を第1の目標に掲げることはせず、「自分で計画を立て、自分で机に向かい、自分で結果を受け入れる」という「自主性」の育成に主眼を置いていたこともあり、不合格から1週間もすれば、ムスメ自身が結果を素直に受け入れて、普段と何ら変わりない生活を送れるようになっていました。

 

その後、コロナによる3ヵ月の休校期間を経て、さらに学校が再開して1ヵ月が経ち、1学期の期末テストも無事に終わりました。

 

この半年間で、「不合格」という結果も含めて、塾なしで中学受験に挑戦して良かったなぁ、と実感することがいくつかありましたので、事後的に振り返ってみたいと思います。

 

勉強そのものを楽しむ力

コロナ騒動の中で、小学校卒業→中学校入学という、これまで当たり前に思ってきたスケジュールが容易に崩れ去り、長い長い休校期間に突入しました。4月からは中学校から課題が出されることが分かっていましたが、3月は出掛けることもままならず、無為な時間ばかり過ぎてしまう心配がありました。

 

そこでボクからひと言、「英検でも受けてみる?」と誘ってみたのがきっかけとなり、ムスメSは二つ返事で「うん!😊」ということになりました。HSP(Highly Sensitive Person)の気があるムスメなりに、コロナ禍の中で中学に進むことに不安を覚えていたでしょうから、少しでも前に進んでおきたい気持ちがあったのかもしれません。

 

そして、わずか8時間ほどの勉強で、見事に合格です(詳細はこちら↓)。

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難関中学の困難な受験勉強に比べたら、英検5級の勉強は適度に難しく、適度に刺激があって、ちょうど良い「暇つぶし」になったようです。650個の単語・熟語も、じっくりと腰を据えて1つひとつ丁寧に覚えることができました。文法についても、落ち着いて深く考え、深く理解することができました。すべて、中学受験の成果だと思います。中1の英語の範囲に相当する知識を得て、自信を持って中学に進む準備にもなりました。

 

やはり「自主性」が一番の成果

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中学受験で補助学習に使っていたZ会も、小学校卒業と同時に退会し、塾も通信教材も何もない状態となりました。当初の予定どおりです。商業至上主義的な子どもの可処分時間の奪い合いで子どもの負担が増えやすいご時世だからこそ、ボクは「引き算」の子育てにこだわりを持っています。

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そうしてコロナ騒動の中で始まった中学生活ですが、地元の公立中学ですから、オンライン授業なんてもちろんありません。紙の課題が定期的にポストインされるだけです。通塾もしていないため、塾のオンライン授業もありません。ペースメーカーとなってくれる存在などありません。動画もSNSも、やりたい放題の環境です。

 

ここで、中学受験で体得した「自主性」が大いに役立ちました。課題を受け取ったら、まずは自分で計画を立て、計画に従って自主的に机に向かい、適度に休憩を取りつつコツコツと勉強を進めることができました。また、定期的に進捗を確認し、必要に応じて計画を修正する作業も、お手の物です。

 

苦手な単元は、「何かいい問題ない?」と聞いてくるので、ネット上で補習に適した問題を探すお手伝いをしました。こちら(↓)のサイトでよくお世話になりましたね。

happylilac.net

 

自信と自覚

ムスメSが受けた公立中高一貫校を含めて、同じ学年で中学受験を経験したのは 10~15%程度ですが、受験勉強とともに学力を伸ばしてきた自負があるため、「自分は勉強ができて当然」という自覚のようなものが芽生えています。

 

それが高飛車な態度に変化するようなことがあってはいけませんが、その点に気を付ければ、「勉強できる」という自覚は、いろんな好影響をもたらします。

 

1つ驚いたのは、それほど前に出る性格でもないのに、中学に入学していきなり、自ら立候補して学級委員長の職を得てきたことです。強くなったものだなぁ、と感心しましたが、これなんかも「勉強できる」という自覚の現れなのかなと思います。

 

また、中学最初の定期テストである1学期の期末テストにも自信と自覚を持って臨んだ結果、全5教科で90~100%の得点率を確保することができました。ボクが中学生のころにはあり得ない点数ですので、もはや親として何も言えなくなりつつあります (*'▽')。

 

ちなみに、社会が一番苦手なようですが、姉のムスメAが高校受験に使った参考書を紹介してあげたらピッタリはまって、覚えた知識・用語の確認にちょうど良かったみたいなので、参考までに載せておきます。有効活用できて、親としても 👍 です。

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不合格が実は「正解」だった?

これは本当に、ただの偶然でしかないのですが、ムスメSの中学受験は「不合格」で良かったなぁ、と胸をなでおろすような思いが今しています。それもこれも、コロナの影響です。

 

同じ公立中高一貫校を受検して合格した同級生は、もちろんその中学校に通っているのですが、休校措置となったものの、地区で1、2を争う進学校ですから、自宅学習の課題の多さ・難易度も半端なく、同級生は泣く泣く課題をこなす日々だそうです。ムスメSよりもずっと優秀な同級生でもそうなのですから、ムスメSが通うことになっていたらと考えると、かなりのホラーです。

 

受検しておいて「不合格で良かった」いうのもおかしな話ですが、まさかコロナが襲い掛かってこようなどとは誰も予想できなかったわけで、ある意味、運が良かったとしか言えません。同級生の子には、何とか頑張って、早く勉強に慣れて欲しいものです。

 

「どう転んでも正解」というポジティブ思考

いろいろと書いてきましたが、すべての始まりは、「合格」を一番の目標に設定しないこと、つまり「どう転んでも、その転んだ先には正解がある」というポジティブな思考にあります。

 

ボクは、人生のいろんな場面で転んできましたが、どんな転び方をしても、前向きなマインドだけは失わないように心掛けてきました。それだけで得をしたことがたくさんあったように思うので、中学受験を通じて、その考え方を子どもにお裾分けできたらいいな、と思ったわけです。その目的なら、通塾は特に必要ありません。

 

もちろん、転んだ先に不正解しかない場合もあるため、そこに居続ける必要などありませんが、まずは転んだことをポジティブに考えてみること。その面白さを少しでも子どもに伝えられたらいいなと思う、今日この頃です。

 

 

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