敏感の彼方に

HSPエンジニアがお送りする、前のめりブローグ

塾なし高校受験【実況|その7】勉強方法まとめ=教科別傾向と対策方法

 

f:id:nezujiro:20190620155230j:plain

 

 

 

さてさて、塾なしで偏差値70の公立高校に挑戦する中3のムスメAの学習スケジュールや勉強の様子、学校や模試の成績などを、受験当日まで実況中継しているわけですが、今回は「合格を勝ち取るための教科別対策方法」がテーマです。

 

問題の全体的傾向 

受験本番まで残り5ヵ月ほどとなりました。「残り5ヵ月しかない」とも言えますが、5ヵ月あれば、まだまだ十分に力を伸ばすことができます。そこで、残された時間を有効に活用できるよう、基本的な傾向と対策を改めてまとめてみます。

※ 当然、地域によって傾向は異なりますが、難関校特有の共通点も多々あると思いますので、是非ご参考ください。

 

まず、難問ぞろいであることに違いはありませんが、目指しているのは公立高校ですので、学習指導要領から外れた出題はあり得ません。たとえば英単語や熟語も、「教科書レベル」が大前提であり、未習の単語・熟語には、必ず注釈が付きます。

 

ただ、「教科書レベル」が大前提とはいえ、難関校の専門学科などが普通科と異なって難しく感じられるのは、以下のような問題が出題されるからです。

  1. 英語の「Further Reading」や理社の「発展」のコラムなどからの問題
  2. 知識量ではなく、知識の正しい運用方法を問う問題(国語なら文章を論理的に読み解く力、英語なら接続関係や同意関係を見抜く力、社会なら地形図や雨温図から考察する力、理科なら実験装置の役割を理解する力を問う問題)

 

というわけで、全体的な対策としては、以下の2点が必要となります。

  1. 教科書のすみずみまで目を通して理解しておくこと
  2. 各教科に興味・関心を持ち、積極的に学習すること(本番5ヵ月前に始めることではありませんね。難関校を受験するレベルなら、身に付いていて当然でしょう)

 

以上を踏まえて、各教科別の傾向と対策を確認していきましょう。

 

国語の傾向と対策

現代文のうち論説文は、「生と死」「主観と客観」といった二項対立の哲学的概念がテーマとなることが多く、まずはそのような概念に対する理解が必要です。

 

あとは、文章の論理構造(対比事項、接続関係、指示関係、同意関係 etc.)に着目した問題が多いため、論説文の基本的特徴(筆者の主張とそれに対する反対意見を比較して、筆者の主張の正当性を確保しようとする展開)を理解したうえで、コツコツと練習を積めば、「理系脳」でも十分に高得点を狙えるでしょう。

 

一方、物語文や人文科学的な文章の場合は、それまでの読書量が大きく影響しますので、やはり小学生のころから本に慣れ親しんでおくことが大切です(今さら! 💦)。

 

長文読解は、中学受験レベルの基本をおさらいしておくのも有効ですね。

www.overthesensitivity.com

 

古文については、前回の記事『塾なし高校受験【実況|その6】国語「古文」の問題はオイシイ得点源!』に書いたことがほぼすべてです。品詞分解や細かな文法事項の知識は不要ですが、教科書レベルの古語や、代表的な助動詞(「む」「けり」etc.)の意味、枕詞や係り結びなどは網羅しておきたいところです。

www.overthesensitivity.com

 

問題を解く順序としては、文字数の少ない古文から取り組み、現代文は後回しにするのが一般的には得策です。現代文では、時間の掛かりそうな記述問題は後回しにして、できる問題から先に埋めていく、などの工夫も必要でしょう。

 

現代文を速読できるようになるには、声に出して早口で読む「音速読」が有効なトレーニングとなります。これは、以下の英語でも同様です。

 

数学の傾向と対策

受験者のほとんどが正解に至らない難問(いわゆる「捨て問」)が潜んでいることが多く、それで立ち止まってしまうと、時間が絶対的に足りなくなります。ですので、一番大事なことは、解けそうな問題と解けなさそうな問題を見極め、前者に全力投球することです。

 

受験勉強でさまざまな問題に取り組むのは、「解ける/解けない」の見極め力を養うため、と言い切ってしまえるぐらい、この見極めが合否を大きく分けます。

 

そして、見極め力を養うために色んな問題に取り組むことで、見たことのない問題にどのように切り込んでいくのかを自分で考える力も、自然に身に付いていきます。

 

英語の傾向と対策

f:id:nezujiro:20190907151203j:plain

長文読解

国語、数学と同様に、英語も時間との闘いです。これはどの地域でも言えると思いますが、難関校であればあるほど、長文問題が長くなる傾向にあります。

 

まず、教科書レベルの単語やイディオムは必須です。その上で、「速読」をマスターする必要があります。

 

速読をマスターするため、まずはじっくりと文章を読んで、全体の一部でも良いので意味を 100%理解するようにします。その後、タイマーなどを使って、声に出してなるべく速く読む「音速読」を繰り返してみます。なるべく、ネイティブのようにカッコよく読んでみるのが良いですね。短い時間で文章を朗読できるようになれば、初めて見る文章でも、意味の分かる部分を中心として、スラスラと速く読めるようになっていきます。とにかく、意味の理解と「音速読」で超長文に慣れるしかありません。

 

速読をマスターすれば、物語文や会話文は、比較的簡単に解けるようになります。論説文は、国語の現代文と同様に、文章の論理性を問う問題が目立ちますので、筆者の意見や話題の中心に線を引きながら読むなどして、設問への対応力を養います。

 

英作文

教科書に登場する基本例文がベースとなります(教科書の隅っこも見逃さず!)。英作文は、難しい文法を無理に使おうとせず、自分が持っている英語表現で伝えられるように、元の日本語を如何に簡単な日本語に言い換えられるかがポイントとなります。伝えるべき内容の要点をつかんで、自分の表現で英文を作る練習をすれば O.K です。そもそも配点が大きくないのなら、英作文に長い勉強時間を充てるのは、もったいないかもしれません。

 

リスニング

1分当たり 140 words 程度のスピードで、内容もそれほど難しくないため、筆記試験で合格レベルに達しているのなら、リスニングも心配はいらないでしょう。

 

ただし、ムスメAの中学校では、リスニングの時間があまり取られておらず、あっても短い文章しか扱いません。当たり前ですが、平均的な学力の人に合わせているためです。一方、目指す高校の入試では、その2~3倍の文章が放送され、設問も細部から出題されることが多く、学校のリスニングだけではやはり心配です。

 

秋から、長めの文章を扱う市販のリスニング問題に当たっておきたいところです。

 

上に書いた「音速読」は、リスニングにも有効です。自分で読んだ英文が耳に残りますので、ちょっとしたフレーズが少しずつ蓄積されていきます。このように、長文記述問題にもリスニング問題にも役立つ一石二鳥の勉強法ですので、「音速読」は外せません。

 

理科・社会の傾向と対策

やはり基本は「教科書レベル」ですが、たとえ授業で扱われていなくても、資料のキャプションや囲み記事、「発展」のコラムなどから出題されることが多く、見逃せません。

 

知識をただ暗記するだけではなく、理科なら実験結果、社会なら歴史的な事件の背景(どこに原因があり、なぜそのような結果になるのか)を正しく説明できる力が試されますので、普段から理科的・社会的な事象に対して、一歩踏み込んで考えるクセがある人は有利です。

 

いろんなタイプの問題に慣れておく意味では、「2020年受験用 全国高校入試問題正解 理科・社会」(通称:電話帳)に取り組むのが有効でしょう。

 

その他(小論文など)

文章を読んで自分の考えを述べるタイプや、放送を聞いて、その内容を要約するとともに、自分の意見を述べるタイプなど、いろいろありますね。

 

奇抜なことを書く必要はありません。自分の意見を述べる問題では、筆者の意見に関連させながら、以下のようなオーソドックスな構成で必要な文字数を埋める練習をしておけば問題ないでしょう。

  1. 意見(筆者に賛成 or 反対)
  2. その理由(三段論法など活用)
  3. 具体例(賛成なら後押しとなる具体例、反対なら代替例など)
  4. 結言(別の言い回しの結論付けなどで、文章を締めくくる)

 

いずれにしろ、その高校独自の問題であるなら、志望校を最終決定してから始めるほうが無駄にならなくて良いですね。ですので、本番の1~2ヵ月前に、志望校がほぼ固まってきたら、重点的に取り組むこととしましょう。

 

 

 

つづく

次は、中3の10月時点での勉強の進捗や過去問の成績、模試の予定などをまとめます。

www.overthesensitivity.com

 

 

 関連記事 

 

- 敏感の彼方に -