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【日本発!無料スーパー】食品や日用品がタダのお店一覧(東京その他)

 

 

新鮮な野菜や果物、パン、缶詰、冷凍食品や飲み物から日用品に至るまで、さまざまな商品がすべて「無料」というスーパーが登場しました!

 

オーストラリア・シドニーの、OzHarvest Market(オズハーベストマーケット)です。OzHarvest という市民団体の運営です。

 

今後、世界中で「無料スーパー」のうねりが大きくなるのではないかと思います。そして、この日本にも無料スーパーがすでに誕生しており、今後の増加が予想されます。

 

そんな世界初の無料スーパーの仕組みや日本に登場した無料スーパーについて、順番に紹介していきますね。

 

オーストラリアの世界初「無料スーパー」

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■ 目的

運営する OzHarvest(オズハーベスト)は、オーストラリア国内の主要都市(シドニーやメルボルンなど8都市)で、支援を要する人々に食料品や日用品を提供しています。

 

OzHarvest は、その活動の中で、まだ食べられるのに廃棄されてしまう「食品ロス」に着目し、この問題に対する意識を高めつつ本来の生活支援を行うことの相乗効果も見越して、世界初となる無料スーパーの運営に乗り出しました。

 

■ 方法

賞味期限が近いために捨てられてしまう食品、包装の変更や誤発注で不要になった食品や日用品、その他の寄付などをスーパー、カフェ、ベーカリーなどから受け、それを商品として提供します。

 

家賃や光熱費は、ビル所有者の厚意で無料なんだそうです。また、約 10 人のスタッフがボランティアで関わっており、可能な買い物客からの寄付金も併せて、これらが無料運営の基盤となっています(開店2ヶ月で集まった寄付金は、2万ドル)。

 

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(画像引用 : 朝日新聞デジタル

 写真のご婦人は、南アフリカ生まれの社会起業家で、OzHarvest の CEO ロニ・カーン(Ronni Kahn)さんです。

 

■ 買い物の仕方 

値札もレジもなく、買い物カゴに必要なものを入れていき、それを持ち帰るだけです(梱包などは、ボランティアが手伝ってくれます)。簡単ですね。

 

そして、上に書いたように、可能ならいくらか寄付します。

 

■ その他の情報

シドニーの OzHarvest Market は、 今年の4月19日にオープンし、基本的な開店時間は平日の 10時~ 14時です。毎日、150人ほどが来店し、約 2000 点の商品のほとんどがなくなるそうです(シドニーという大都市にあるにも関わらず、人が殺到しているわけではないのですね)。

 

スーパーのサイトにも書いてある通り、「必要な分だけ」という生活支援が目的ですから、それが利用者とそれ以外の人々の共通認識となって、自然に適度な利用者数へと落ち着いたのかもしれません(ある意味、利用するのには「勇気」が必要です)。

 

また、食品や日用品を提供する大手スーパーなども、「利用者を奪われて利益が落ちる」と単純に考えてしまいそうですが、全然そんなことはないようですね。逆に、食品などを提供することが大きな広告効果を生み出すのでしょう。

 

 

 

日本にも誕生!

オーストラリアでは、年間 700万トン前後もの食品ロスが発生していると言われています。一方、日本の食品ロスは、政府広報によると年間約 632万トンであり、1人当たり1日お茶碗1杯分を捨てていることになるんだそうです。

 

両国では、規模として同程度の食品ロスが発生しているわけですから、日本でも、同じ規模のスーパーを運営できそう・・・・・

 

・・・と思っていたら、去る 2017年9月、この OzHarvest Market に着想を得た無料スーパーが、とうとう日本にも登場しました。

 

世界各地で経済格差や教育格差の拡がりが顕著になる中、このような無料スーパーは、多くの人々の大切なライフラインとして、この日本でも少しずつ増えていくことになるのでしょう。

 

食品や日用品を提供(寄付)する企業や団体にとっても、そのような行為が1つの広告・宣伝媒体となって、大きなうねりになることが予想されます。

 

そこで、日本中の無料スーパーを随時まとめていきたいと思います。

 

[日本全国]食品や日用品が無料のお店一覧

■ 東京都多摩市

NPO法人「シェア・マインド」が運営する日本初の無料スーパーです。

月1回、毎月第1日曜日の開催です。

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(画像引用 : シェア・マインド

 

無料スーパーの開催目的は、以下のとおりです。

・まだ食べられる食品が廃棄されるという、極めて重大な社会問題を解決する
・食糧を切実に必要としている方に、フードバンク活動を知って頂く
・食品を持て余している方々に、気軽に寄付をして頂ける仕組みを作る

 

日本の無料スーパーの先駆けとして、大きな広がりが期待されますね。

 

■ 京都市伏見区(龍谷大学)

龍谷大学政策学部・深尾ゼミナールが 2018年4月から不定期で開催している「kyo 0 market」というイベントの一環です。

 

同ゼミでは、将来的に生ゴミをなくすことを目標に、賞味期限前の食品を寄付で集め、来場者に無料で提供し、食品が手付かずのままゴミになるのは「もったいない」という想いを啓発する取り組みを行っています。

 

たとえば、2018年10月に開催された4回目は、このような様子でした。

1.第4回Kyo 0 market(「無料スーパー」)概要
日時:2018年10月20日(土) 11時~17時 (商品が無くなり次第、終了)
場所:龍谷大学深草町家キャンパス (京都市伏見区深草直違橋6丁目303番地)
背景:日本国内における年間の食品廃棄量は、食料消費全体の3割にあたる約2,800万トン。このうち、売れ残りや期限を超えた食品、食べ残しなど、本来食べられたはずの、いわゆる「食品ロス」は約646万トンとされています。これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料援助量を大きく上回る量です。これらの現状を踏まえ、ゼミ活動の一環で京都府の生ごみリサイクル施設「エコの森」へ視察に行った際、食べられる食品が大量に捨てられている現状を目の当たりにし、深尾ゼミで生ごみの循環、食品ロスの現状についてテーマ研究を行うことになりました。東京都多摩市のNPO法人「シェア・マインド」が行っている「無料スーパー」の取り組み等を参考に調査・研究を進め、食品ロス削減の啓発に焦点を当てた「Kyo 0 market」を開催するに至りました。

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引用:龍谷大学

 

無料スーパーのほか、「リサイクルかるた」「水切りゲーム」「エコカフェ」「賞味期限カレンダー」など、楽しく環境問題を考えるための内容が盛りだくさんです。

 

■ 大分県別府市

立命館アジア太平洋大(APU)の学生さんが2020年春、試験的に期間限定で開催した無料スーパーマーケットが「あまいろ商店」です。農家やスーパーから出る食品廃棄物を減らし、貧困問題の解決につなげることを目指しています。

 

取り扱う商品は、農家やスーパーなどで捨てられるものです(生鮮食品は扱わないそうです)。値段は特に設定されず、募金箱に購入者が任意の額を入れる仕組みとなっています。上に書いた「OzHarvest Market(オズハーベストマーケット)」の仕組みがベースですね。

 

将来的には、廃棄食品を使った料理を提供する食堂の併設も含めて、常時オープンの無料スーパーを視野に入れています。

 

 

 

今後も、日本全国の無料スーパーを随時まとめていく予定です。

 

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