敏感の彼方に

HSPエンジニアがお送りする、前のめりブローグ

[エホン虫]プロおすすめ絵本 650 冊から人気 10 作品を絞り込んだ結果

 

 

これまで3人の子どもたちに、手当たり次第に計 5,000 冊以上の絵本を読み聞かせしてきましたので、ウェブや雑誌・新聞などで絵本の広告や絵本大賞の結果を見掛けると、やはり気になります。ツマが小学校の絵本サークルに所属しているので、新刊の絵本や賞を取った絵本を教えてあげると喜ばれます。

 

今年の「MOE絵本屋さん大賞(第11回)」には、こちらの絵本が選ばれました。

 

2位も同じヨシタケシンスケさんの絵本ですし、過去5回のうちで4回も大賞に選ばれていますから、圧倒的な支持を集めていますね。いま最も売れている絵本作家さんでしょう。

 

ボク自身は、あまり流行などには関係なく、書店や図書館で気になった絵本を子どもと一緒に選ぶスタイルですが、ヨシタケさんの作品はやはり絵が魅力的ですから、子どもたちもよく手に取ります(まぁ、目立つ場所に置いてあるってのが大きいでしょうね)。

 

「MOE絵本屋さん大賞」は、全国の書店の売り場担当者の声を反映したものですから、読者(ユーザ)の反応でもあるわけです。それはそれで、世の中のニーズを探るマーケティングの観点でも大切なことです。

 

一方で、「プロの絵本作家さんたちなら、どんな絵本を選ぶんだろう?」ということがすごく気になって、『クリエイターおすすめの絵本650冊』という書籍を眺めてみました。

 

3年ほど前の本ですが、絵本作家・イラストレータ・デザイナー 130 人が選んだ 650 冊の絵本が紹介されており、プロの視点を勉強するのに役立ちます。

 

自分は5千冊以上も絵本を手にしてきたので、「知っている絵本がたくさん登場するのだろう」と思ってページを開いてみて、驚きましたね。知っている本が1割あるかないかです。必然的に、

世の中には、絵本がどんだけあるんじゃい!

という感想になるのですが、それはさておき、せっかくプロがおススメしてくれているわけですから、今後はこの中から、読み聞かせの絵本を選んでみようと思います。

 

特に、2人以上のプロが重複して選定している絵本には、何らかの不朽の価値があるんじゃないかと思いますので、650 冊の中から、そのような絵本を 10 冊選んで、選者の「選んだ理由」とともにメモっておくことにしました。

 

ぐりぐら

子どもに心から対等に向き合い、愛してやまない気持ちがあふれています。

― 長野ヒデ子(絵本作家)

 

夜の木

中央インド、ゴンド民族の3人のアーティストによる聖なる樹木の世界。手漉紙+シルクスクリーン印刷で丁寧に作られた手製本を手に取る喜び。本来の書籍の美しさや素晴らしさを再確認する豊かな時間が過ごせます。

― 山福朱実(イラストレータ)

 

ムッシュ・ムニエルをごしょうかいします

佐々木マキさんの絵の中に流れる空気、風、がとても好き。ぽっかりした空間を感じる。音も感じる。この絵の町に入って、ムニエルの弟子になりたい。

― 市居みか(絵本作家)

 

バスにのって

我が家にたくさんある荒井さんの絵本の中でも、何度も繰り返し開く1冊。とても少ない言葉とシンプルなストーリーですが、伝わってくるものは大きくて深い。「急がなくても良いんだよ。自分の足でゆっくり歩いて行きましょう」と自分自身に言い聞かせたいとき、この絵本を開きます。

― とりごえまり(絵本作家)

 

つきよ

幼い頃、父が主人公のたぬきになりきって読み聞かせしてくれた絵本。月の行動にびっくりして「おなかをきゅうっとつかんで」しまう、たぬきの愛おしさといったら。夜は暗いし、静かで、怖い。怖いけど、たぬきが夜の森で、きゅうっとおなかをつかんでいるのを想像するとおかしかった。

― 松田奈那子(美術作家)

 

ぼちぼちいこか

絵本のストーリーの思想が大好き。と同時に、絵本の絵とぴたりと一体でありながら自由な楽しい言葉を紡ぐ今江祥智さんの見事な翻訳は、私の創作、翻訳する絵本作りの上でまさに理想のお手本と仰ぐものです。

― 二宮由紀子(童話作家・翻訳家)

 

ぐるんぱのようちえん

絵本が必ず戻ってこなければならない場所だ、と私は思っているから。

― 内田麟太郎(絵本作家)

 

すてきな三にんぐみ

同じ作者の『月おとこ』と迷いましたが、三にんぐみはとにかくウチの子どもがお気に入りで、脳から離れません。

― 丸山誠司(イラストレータ・絵本作家)

 

おもちのおふろ

おもちとおふろという身近なもの同士の組み合わせが、こんなにもおもしろいお話になるなんて! きゃあきゃあ大はしゃぎでページを繰りました。場面の端から端まで、楽しさとおいしさをたっぷりと味わえます。

― 国松エリカ(絵本作家)

 

ごろごろにゃーん

「絵本は絵を見てちょうだい」と、長さんの声が聞こえてくる。ペン画の線と色がシンプルで美しい。私が初めて買った絵本。

― 山崎克己(絵本作家)

 

 

 

さいごに

全体的に言えるのは、「大人目線ではなく、子ども目線の絵本たち」ということです。

 

最近は、大人目線の教訓めいた絵本や、大人目線で感動を強制するような(もっと言えば「くどい!」)絵本が多いように思いますが、少なくとも子どもに読み聞かせる以上は、子ども目線を大事にしたいところです。

 

今までに読んだことのある本も含まれていますが、今後は、この 10 冊を参考にしつつ、1万冊めざして絵本の読み聞かせを続けていきます!

 

www.overthesensitivity.com

 

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