2歳メスの白文鳥『おもち』が不運な事故で片足に障がいを負ってしまったことについては、先日のこちらの記事でまとめました。
「バードリング」「足環」と呼ばれる輪っか状の金属タグがケージに引っ掛かり、その部分に血が通わなくなって、結果的に片足が壊死してしまったのです。
壊死の状況:事故後3週間
緊急の処置やその後の回復は順調に進み、事故からおよそ3週間が経過しました。壊死した足は、今のところ脱落せずに残っていますが、爪の部分から少しずつ脱落が始まっています😢。
一方、29gだった事故前の体重は、事故直後に 20g近くまで激減していたものの、こちらは 26~27g程度まで回復し、足への負担を考えるなら、今のところはこれぐらいが丁度よさそうです。本人(鳥?)も軽快に動いています。
元気にエサを食べ、水も飲み、声のボリュームも日増しに大きくなっており、ひとまず安心しています。事故直後には、人間を含むあらゆるものに恐怖感を示していましたが、それも徐々に薄らぎつつあります。
とは言え、事故前の活発な動きまでは戻っていません。お年頃のお嬢でもあるため、事故前には立派に発情のポーズやダンスを示していたのですが、それも影を潜めたままです。まぁ、たくさんのエネルギーを使うことですので、少しずつ戻ってくれれば嬉しいです。
鳥かごのリフォーム(バリアフリー化)
事故後2週間ほどは、動き回って体力を無駄に消耗することのないように、百均で買った小型の収納ボックスをお家代わりにしていたのですが、元気になってきたため、元のケージに戻してあげることにしました。小さなお家では、窮屈だし退屈でしょうからね。
ただし、元のケージでは、床(フンやこぼしたエサを受け止めるトレイ)から止まり木までの高さが 20~30 cm もあります。バランスを崩して墜落するリスクが高くなった今の身体では、そのまま使うのはかなり危険ですし、あまりにかわいそうです。
そこで、床の底上げなどを含めて、お家をリフォームすることにしました。
リフォームの完成イメージとして、リフォーム後のケージを先に載せておきますね。このような感じとなります(ちなみに、彼女のケージは丸型です)。
床を目いっぱい底上げして、止まり木までの高さを数センチとしました。これで、墜落しても問題ありません。止まり木を無くしてしまうことも考えたのですが、やはり鳥である以上、地べたより少しでも高い所の方が安心できると思います。それに、地べた生活では、フン💩をまともに踏ん付けてしまいますので、衛生面でも問題があります。
以下では、今回のリフォームの様子を、簡単に紹介していきますね。
床材(円板)
丸型ケージであるため、円形の木材を用意することにしました。自分で材料を買って加工しても良かったのですが、時間がないため、ホームセンターでスタッフの方に加工してもらうつもりでした。
ところが、近くのホームセンターでは、角形(正方形や長方形)の加工はできるけれど、円形の加工はやっていないとのこと (*_*) 。どうしようかと思って店内をブラブラしていたら、ある所にはあるもんですね! Σ(・ω・ノ)ノ!
なんと、ケージの内径とほぼ同じ直径の円板を見つけてしまいました! これは奇跡です! 椅子の座面かミニテーブルの天板用として売っているものです。
数百円とお手頃価格だったため、迷わず購入し、以下のように細工しました。
側面の4箇所(90度おき)にドリルで穴を形成し、金属製のダボを挿入しました。ダボは、円板の外周から2cm ほど突き出ており、ケージの横方向(水平方向)の囲い線に引っ掛かるようになっています(1つ前の写真参照)。
これにより床を一気に底上げできますし、ダボを抜き取れば床板を簡単にずらすことができるため、ケージの掃除も簡単です。
コルク材による危険回避と汚染防止とクッション性
床材(円板)は上の通りですが、木材であるため、この上にフン💩をされたり水をこぼされたりすると、すぐに汚れてシミになってしまいます。
そこで、何か良いものはないかと店内をブラついて、コルク製の薄い板を発見しました。ホームセンターでは 200円前後で売っていましたし、百均でも売っています。
こちらも迷いなく購入し、円板よりも少し大きめの円形に切り出しました。
円板よりも少し大きくしたのは、ケージと円板の間のスキマを埋めるためです。少しでもスキマがあると、文鳥が踏み外して足をはさんでしまう危険性があるからです。また、スキマからエサなどのゴミが下に落ちることを防止するのにも役立ちます。
コルクは、クッション性があるため、文鳥の足への負担を軽減してくれるでしょう。また、耐久性にも優れており、フン💩などで汚れた場合も簡単に洗い流せ、乾きも速いです。その上、保温性にも優れています。一石三鳥にも四鳥にもなる優れものです(「鳥」だけに;)。
遊び道具・アトラクション
床の細工は以上の通りですが、事故で障がいを負って以前のようには活発に動き回れませんので、つまらないんじゃないかと思います。そこで、家に転がっていた木切れで、ちょっとした暇つぶしのアトラクションを作ってあげました。
単純な階段ですが、昇ったり降りたりしてくれたら、うれしいなぁ。
リフォーム完成図
以上で準備は完了です。細工した床板やコルク、階段アトラクションなどをケージに組み付けたら、このようになりました。
コルクの上に、キッチンペーパーを敷いています。壊死した足の脱落が本格的に始まると出血する可能性が高いため、それを見逃さないようにするためです。血がついたら、色ですぐに分かります。小鳥などの小動物にとっては、わずかな出血も命取りになります。
また、奥に見える四角断面の棒は、自家製の止まり木です。子どもの夏の工作で余ったバルサ材で作りました。バルサ材はカッターで簡単に加工できますので、汚れたらまたいつでも作ってあげられます。強度はありませんが、文鳥程度の体重であれば全く問題ありません。
片足しか自由が利きませんので、従来の止まり木(丸棒)では滑ってしまい、足への負担が大きくなります。そのため、太くて平らなバルサ材の止まり木を用意しました。バルサ材は柔らかいため、使っているうちに表面が適度に荒れたり凹凸ができたりして、良い感じで滑り止め効果が出てくるだろうとの目論見もあります。
丸棒の止まり木をあえて残したのは、バルサ材の止まり木で満足することなく、従来愛用していた止まり木にもまた止まれるようになろうとする意志や目標が、文鳥の生きる力にもなるんじゃないかと勝手に想像してのことです(鳥が目標を持てるとは思えませんが・・・)。元の止まり木に止まっている姿をまたいつか見てみたい、というボク自身の強い願望もあります。
入居
さてさて、バリアフリーが完成したお家に再入居です。さっそく、バルサ材で作った止まり木を使ってくれています。嬉しいですねぇ。いろいろと工夫した甲斐があります。
さいごに
リフォームしたお家で1週間ほど過ごしていますが、特に問題なく、百均の透明ボックスに入っていた時よりも、明らかに元気になりました。やはり解放感が違いますよね。動きが増えて体重が減るかも、と心配しましたが、その傾向もまったくありません。逆に、よく動いてよく食べるため、増加傾向にあります。
1つ残念なのは、階段アトラクションに近寄りもしないことです (/・ω・)/ 。まぁ、ちょっとずつですね・・・。
実は、事故の直後、家族と相談したんです。世話が大変になるだろうことは容易に想像できましたので、事故を起こしたペットショップに引き取ってもらおうか・・・と。でも、少し考えれば分かります。商品価値のなくなった文鳥をペットショップに引き取ってもらったところで、その後は・・・・・。
彼女は、間違いなくボクらの家族です。命ある限り、そのつぶらな瞳で、ボクら家族のバタバタした日常を冷静に見ていて欲しい。そして、子どもたちの成長を見届けて欲しい。
たとえ片足を失う日が来ようとも、楽しい一生を過ごせるように尽くしてやりたい。
追記1
事故から2ヵ月半で、壊死した足が上手く取れてくれました! 理想的な結末です!
追記2(止まり木について)
しばらく様子を見てみましたが、バルサ材をカットしただけの止まり木では、足がすべりますので、カッターで表面を写真のように加工しました。これで、片足でもしっかりと止まれます。また、止まり木が太すぎると、足の指と爪が丸くならず変形してしまいそうですので、足で握れるぐらいの太さになるまで削りました(細すぎるとバランスを崩しやすくなるため、丁度よい太さを探りました)。