敏感の彼方に

HSPエンジニアがお送りする、前のめりブローグ

【情報ダイバーシティ】人工知能 AI やロボットに負けない情報の食べ方

 

 

もう6~7年前のことと思いますが、「フィルターバブル」という言葉が話題になりました。

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フィルタ―バブル

「フィルターバブル」とは、自分と違う意見や興味のない情報を取り込まず、自分にとって心地よい情報だけを摂取している状態を表します。

 

つまり、情報を取捨選択するフィルターでできたシャボン玉のことであり、このシャボン玉に包まれていると、自分に都合のよい情報しか入ってきません。

 

ネット空間では、検索サイトやニュースサイト、ソーシャルメディアのアルゴリズムによって、見ている人の過去の閲覧履歴が洗い出され、それに関連する情報や興味を持ちそうな話題だけが提供されがちです。

 

また、ショッピングサイトでは、おすすめ機能(レコメンド機能)によって、過去の購入履歴や閲覧履歴に基づく商品が提示されます。

 

このように、興味のない情報は排除され、心地よい情報だけが届けられます。

 

また、米国大統領選(トランプ当選)やフランス大統領選(マクロン当選)では、フェイクニュースの拡散が話題になりました。フェイクニュースは、その「ウソ」を信じたい人々に拡散し、SNS を介してあらゆる方向から何度も何度も「ウソ」が回ってきて、いつの間にかその「ウソ」を「ホント」と考えるようになります。

 

心地よい情報に慣れ親しむあまり、真実がねじ曲げられてしまうわけです。

 

パターン化の危険性

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ボクたち人間は、過去のパターンに従って生活するのが割りと好きですよね。過去のパターンに従っていれば、あまり深く考える必要もなく、楽で安心できるからです。

 

でも、残念ながら人工知能(AI)も、過去のパターンが大好きです。

 

上に書いた検索サイトやショッピングサイトなどで活躍する人工知能は基本的に、過去のパターンを学習し、その延長線上にある提案をおススメしてくるわけです。

 

ということは、人間が過去のパターンに従って楽や安心を享受する状態は、人工知能から見て一番分かりやすい状態であり、そのようにパターン化した人間は、人工知能によって容易に置き換えられてしまう危険性があります。

www.overthesensitivity.com

 

偏った情報摂取の行く末

フィルターバブルに包まれた状態で、パターン化しきった情報摂取を続けると、

 →  興味のない情報を排除する

 →  都合の悪い情報をねじ曲げる

 →  これを繰り返して「心地よい」だけの環境を作り上げる

 → 「心地悪さ」に対する耐性が失われていく

 →  ネット空間の外にも影響し始める

 →  実生活の中で、心地よい環境だけを求める

 →  ありとあらゆる不便や面倒を排除する

 →  以上を延々と繰り返す

 

 

 これだけ見ると、とても「スマート」な人間になれそうな感じもしますね。

 

でも、ありとあらゆる不便や面倒を排除するということは、考え方も行動も「直線的」になるわけで、人間的な「遊び」や「寄り道」がなくなってしまいます。つまり、「スマートになる」というのは、人間性を手放して、機械に近づいていくようなもの。

 

人工知能やロボットが人間に近づく一方、「スマート」を目指す人間は機械に近づいていき、やがて、機械と人間との区別がなくなってしまいます。

 

こうなると、人間が簡単に機械で置き換えられてしまいます。

 

テクノロジの進歩によって不便や面倒がなくなっていくからこそ、逆に、ある程度の不便や面倒を手元に確保しておく必要があり、不便や面倒の中にある「遊び」や「寄り道」こそが、人間の最後の「楽しみ」になりそうな気もします。

 

情報ダイバーシティ

人間が人工知能やロボットなどの機械で置き換えられてしまう未来の出発点は、現在の「偏った情報摂取」にあるのかもしれません。

 

そうならないためには、多様な情報を好んで摂取するしかありません。ボクはこれを「情報ダイバーシティ」と勝手に名付けています。

 

心地よい情報だけでなく、自分にとって都合の悪い情報も摂取し、それに対して自分なりの対処を深く考えたり、あえて不便なやり方をしてみて、その「寄り道」の中で得られる偶然の発見を楽しんでみたり。その1つ1つの行動が、おそらく将来の姿を決めることになります。

 

あるニュースアプリでは、見る人の興味に関わらず、硬派なニュースも並んだトップタブが表示されるようになっています。情報摂取の偏りを防止するためであり、従来の紙媒体の新聞と同じ作用がありますね。

 

ただし、これらだけでは、「スマート化」の流れに抗うのに不十分です。今よりもっと積極的に、あえて自分に不都合な情報を「摂りに行く」ことで、人工知能やロボットとの距離をさらに広げられるかもしれません。

 

 

 

 

 

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