敏感の彼方に

HSPエンジニアがお送りする、前のめりブローグ

[翻訳・英会話のアプリ 13 選]外国語は機械や人工知能(AI)に頼る時代

 

 

1950 年前後に機械翻訳(自動翻訳)の発想が生まれて以来、さまざまな方法やアルゴリズムが研究・開発される中、ここ 10 年ほどは ニューラル機械翻訳(NMT:Neural Machine Translation)という新しい手法が定着しつつあります。

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人間の脳(神経回路網)の働きをモデル化して機械に置き換えたものであり、人工知能(AI:Artificial Intelligence)のディープラーニング(深層学習)という機械学習の一手法を応用したものです。

 

Google(グーグル)翻訳も、このニューラル機械翻訳(NMT)を採用することで、翻訳結果の品質を飛躍的に向上させています。

 

その Google 翻訳に対向すべく、特に中国語翻訳については、検索大手・搜狗(Sogou)などの翻訳システムも着々と実力を付けてきています(過去記事『Google 翻訳 vs. 搜狗(Sogou)実力比較・チェック|中国語翻訳』)。

 

このように進歩してきたニューラル翻訳の実力は、TOEIC に換算して、すでに 800 ~ 900点とも言われています。

 

一方、人間が外国語を習得するのには、一般的に 2,000 ~ 3,000 時間の学習が必要と言われています。毎日1時間を外国語の勉強に費やすとして、およそ7年前後もの膨大な学習時間を要することになります。

 

ニューラル翻訳の実力は今後も上がり続けるのに、人間の能力が飛躍的に伸びるとは考えられず、もはや7年間を掛けて外国語を学ぶ意味はなくなりつつあります。

 

今後、外交官や最前線のビジネスパーソン、法的文書(契約書・特許など)を扱う仕事、英語教師・講師、自動翻訳の研究者などは別として、それ以外の人は、飛躍的に進化し続けるニューラル翻訳の恩恵にあずかることになるのでしょう。

 

そこで、この記事では、筆者が試してみたものを中心に、主に人工知能(AI)を利用した自動音声翻訳の機器やサービス、アプリケーションを紹介したいと思います。海外旅行や外国人とのコミュニケーションに際して、参考にしてみてくださいね。

※ 以下に記載の内容は、本記事執筆時点の情報に基づきます。

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POCKETALK(ポケトーク)

いま最も注目を集めている自動翻訳機が「ポケトーク」です。ソフトウェア会社のソースネクストが 2017年12月に売り出しました。

 

従来のオフライン型の翻訳機と異なり、入力された音声をクラウド上で処理するため、正確な音声認識や文字変換、翻訳、音声合成が可能となっており、長文の翻訳にも対応している優れものです。

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『ポケトーク』の主な特徴
  • 手のひらサイズながら、現時点で 63 言語に対応
  • 相手言語の音声再生と同時に、テキストも表示
  • バッテリは、連続6時間の使用が可能
  • 翻訳結果の履歴表示・履歴再生が可能(最大 20 件)
  • 人込みや雑音にも強い

 

日常会話や旅行会話、簡単なビジネス会話なら、もうこれで十分です。英会話などの語学学習にも利用できます。

 価格 
 24,800円(Wi-Fi 利用タイプ)
 29,800円(世界 79 の国と地域で Wi-Fi がなくても使えるタイプ)
 月額 3,000円/台 (法人レンタルの場合)

 

 

Langie(ランジー)

ポケトークより少し大きく、重量が数十グラム増えるものの、オフラインでも 12 言語に対応している自動翻訳機が「ランジー」です。オンラインでは 52 言語に対応しており、ポケトークと遜色ありません。

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ポケトークにない強みとして、グループ翻訳と学習機能が挙げられます。

 

グループ翻訳とは、複数台の「ランジー」を Bluetooth でペアリングさせることにより、たとえば誰かが日本語でしゃべった内容が、英語やドイツ語、スペイン語などに同時通訳される仕組みです。

 

学習機能とは、38 言語について、13 カテゴリに分類された約 230 個の基本単語の発音とつづりを学習できる機能のことです。

 
『ランジー』の主な特徴
  • ボタンを押して話すだけで自動翻訳可能
  • Wi-Fi 接続で使用可能
  • バッテリは、連続5時間の使用が可能
  • 画像検索機能も搭載
  • 音楽プレーヤやボイスレコーダとしても使用可能
  • 人込みや雑音にも強い
 価格 
 32,184円

 

 

IU(アイ・ユー)

対応する言語数は 20 語ながら、1辺 約3cmのキューブ状で重量わずか 34gの超小型音声翻訳機が「IU(アイ・ユー)」です。

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「ポケトーク」や「ランジー」と異なり、スマートフォンと Bluetooth で接続して使用します。スマホに専用アプリをダウンロードし、自分の言語と相手の言語を設定するだけです。

 
『IU』の主な特徴
  • シンプルなユーザインターフェース
  • ポータブルスピーカとしても使用可能
  • 語学学習にも利用可能

 

クラウドファンディングで資金調達に成功したものの、現時点では接続や操作などのトラブルを抱えており、対応に少し時間が掛かっているようです。また、長文に若干弱く、レスポンスにも時間が掛かるため、まだまだ「開発段階」といったところです。

 価格 
 19,440円(日本国内販売予定価格)

 

 

 

VoiceTra(ボイストラ)

スマホにインストールできるアプリとして、情報通信研究機構(NICT)を中心にオールジャパンで開発された純日本製の音声翻訳アプリが「ボイストラ」です。

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31 言語に対応しており、アプリを起動して話し掛けると、目的の言語に翻訳され、音声再生と同時にテキストも表示されます。

 

 

日常会話や旅行会話において、Google 翻訳に勝るとも劣らない実力を発揮します。翻訳結果を元の言語に翻訳し直した「逆翻訳」の結果も出力されるため、意図が正確に伝わっているかを確認することもできます。

 
『ボイストラ』の主な特徴
  • シンプルなユーザインターフェース
  • 音声入力には 23 言語、音声出力には 17 言語が対応
  • 語学学習にも利用可能

 

人工知能(AI)を利用しているため、ユーザが増えれば増えるほど AI がたくさん学習して、翻訳精度も向上することになります。純国産アプリを応援したい方は、ぜひ利用してみてください。

 価格 
 無料

 

 

音声&翻訳-翻訳機

スマホにインストールできるアプリとして、Apalon Apps により開発された音声翻訳アプリが「音声&翻訳-翻訳機」です(iOS 版のみ)。

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『音声&翻訳-翻訳機』の主な特徴
  • シンプルなユーザインターフェース
  • 音声翻訳は 54 言語、テキスト翻訳は 117 言語に対応
  • 使いやすく、比較的短い会話に威力を発揮

 

話す人の特性(性別など)に応じてスピードなどの調整も可能なため、たとえばゆっくりと発話された言葉でも、十分に聞き取ってくれます。

 価格 
 無料(1日の利用制限あり)
 有料のプレミアム版もあり

 

 

その他のスマホアプリ

上記「VoiceTra(ボイストラ)」や「音声&翻訳-翻訳機」のほか、スマホにインストールして利用できる音声自動翻訳アプリとしては、「Google 翻訳」と「Microsoft 翻訳」があまりにも有名です。

play.google.com

play.google.com

 

VoiceTra(ボイストラ)も含めて、翻訳や音声認識の精度は似たようなものですが、ユーザインターフェースや操作性、使いやすさ、対応言語数などには若干の違いがあるため、実際に使ってみることをおススメします。相性の良し悪しはあると思います。

 

 

 

英会話練習用アプリ

以上、自動音声翻訳機として「POCKETALK(ポケトーク)」「Langie(ランジー)」「IU(アイ・ユー)」の3つ、自動音声翻訳アプリとして「VoiceTra(ボイストラ)」「音声&翻訳-翻訳機」「Google 翻訳」「Microsoft 翻訳」の4つを紹介しましたが、

 

それでも翻訳を機械に頼りたくない!

 

という強情な方には、同じく人工知能(AI)の利用を中心とした英会話練習用アプリを6つほど、簡単に紹介しておきたいと思います。 

 

SpeakBuddy

ビジネスから旅行会話まで、500 以上のシナリオに登場するキャラクタと対話して、英会話力を鍛えます。TOEIC スコア別の6段階にレベル分けされており、スピーカに向かって話すと、その発音を判定してくれます。人工知能(AI)とのフリートークが醍醐味。

 価格 
 980 円/月

 

TerraTalk

職業・試験別の目的特化型コースが用意され、リスニングや発音のニガテを自動的に特定して、ユーザに合った教材をオーダーメイドで作成してくれるアプリです。また、米国・イギリス・オーストラリアの発音に対応しており、総合的なロールプレイが可能です。

 価格 
 1,950 円/月(法人プランや研修会社・代理店プランもあり)

 

英会話の実践練習

圧倒的な人気を誇る英会話練習用アプリであり、200 以上の場面に応じたリスニング、理解度チェッククイズ、会話練習などの機能が用意されています。また、会話録音・再生ツールによって、進捗状況を確認できるようになっています(iOS 版もあり)。

 価格 
 無料(アプリ内課金あり)

 

日常英会話表現

ネイティブがよく使う定番の英語表現をたくさん収録したアプリです。分野ごとに 40 の短い会話例とワンポイント解説が提供され、さらにネイティブの音声が付いているため、リスニングやシャドーイング学習にも適しています。サクサクと練習を進めていきたい人におススメです(iOS 版もあり)。

 価格 
 無料(広告表示あり)

 

瞬間英作文&英語スピーキングトレーニング(スピーカティブ)

スピーキングを練習できるアプリです。日本語文を英語に訳し、英文を発音するトレーニングを繰り返すことで、英会話力を強化します。音声認識機能によるテキスト化によって、正しく発音できているかどうかも表示されます。基本文型 100 問に、日常会話 50 問、ビジネス会話 50 問が用意されています。

 価格 
 無料(アプリ内課金あり)

 

シャドーイング - 最短で英語が上達するスピーキング学習アプリ

世界屈指の外資系証券NY本社で活躍した開成OBが開発した最も効率的なリスニング・スピーキング強化アプリ。

ネイティブの英語を真似して発音練習を行えます。音声認識により発音がチェックされるため、繰り返し練習によって、ネイティブのスピードに近いリアルな発音に近づきます。分からない単語は、辞書機能で検索することもできます。

 価格 
 無料(アプリ内課金あり)

 

 

おまけ【ネイティブチェックを受けられる「HiNative」】

外国語表現の「困った」をネイティブに気軽に質問できる「HiNative」という無料Q&Aアプリがあります。

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外国人同士が互いの母国語について教え合う掲示板のような語学学習プラットフォームで、表現や言い回しが正しいかどうか、SNS などでの利用に適した洒落た表現かどうか、などを簡単に聞くことができます。

 
『HiNative』の主な特徴
  • 100 以上の言語に対応
  • 英語でも日本語でも、何語で質問可能
  • 慣れない言語でも、質問テンプレートを使って簡単に投稿が可能
  • 短時間での回答(早ければ数分)
  • 音声をアップロードして発音のチェックを依頼することも可能

 

あなたが日本語ネイティブとして、外国人に日本語の表現や言い回しを教えてあげたり、間違いをチェックしてあげることもできます。

 価格 
 無料(質問のみ)
 有料のプレミアム版(優先表示など可能)もあり

 

 

まとめ(自動翻訳機・翻訳アプリ・英会話アプリ)

以上、海外旅行やビジネスに役立つ自動翻訳機やスマホアプリを7種類、英会話の練習に役立つアプリを6種類、ついでに、ネイティブチェックを簡単に受けられるアプリを1つ紹介しました。

 

翻訳アプリも英会話アプリも、機能や料金、使いやすさはもちろんのこと、あなたとの「相性」が意外に重要な要素となってきますので、実際にインストールして使ってみないと分からない部分もあります。ぜひお試しください。

 

この記事が、海外旅行や外国人とのコミュニケーションに際して参考になれば幸いです。

 

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